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ペットボトルの飲み口が白い理由

ペットボトルの飲み口部分は白い物と透明な物がある。
一般的に、お茶系の飲料などは白くて、ミネラルウォーターや炭酸飲料系は透明な物が多い。

本体は透明なのに、飲み口の部分は白いのはどうやって作っているのか、そもそもなぜ白いのか。
白い理由は各飲料メーカーのサイトに書かれているが、飲料を充填(入れ物に入れること)したあと、熱をかけて殺菌するのに耐えられるようにするためだ。

なぜ白くなると熱による殺菌に強くなるかは、ペットボトルに使われているポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂を結晶化させることで、熱に強くなるからである。
透明な部分は、非結晶の状態で熱に弱い。
白くして、結晶化させるだけで、同じ材料なのに熱に強くなったり弱くなったりと性質が変わるのが高分子(プラスチック)の面白いところだ。
このあたりの詳しいところは、高分子について勉強する必要がある。(大学レベルである)

この加工方法は簡単で、透明な状態の口の部分に熱をかけるだけだ。
ペットボトルを製造行程は、試験管状のプリフォームという物を作り、それを膨らましてペットボトルの形状にする。
口の部分が白い物は、このプリフォームを作ったあとに、口の部分だけ熱をかけて白くする。このため口が白いとぼるは製造工程が多く、コストが高くなる。

ちなみに、樹脂は熱をかけたりすると形状が変わるので、口の部分が透明な物と、白い物は共通化できない。
口の白いボトルは完全に新規に製造している。

ということで、口が透明なボトルを白くしたり、その逆を実際にやってみた。


ペットボトルおもしろ実験 口部結晶化編 – PET Bottle Crystallization
http://www.youtube.com/watch?v=_ZU47c30PBA

植物由来成分から作られるコカコーラ社のペットボトル(PETボトル)

植物由来素材の次世代型PETボトル 「プラントボトル™」「爽健美茶」「爽健美茶 黒冴」「い・ろ・は・す」で導入

ペットボトルはPETボトルの略で、PETはポリエチレンテレフタレート(PolyEthylene Terephthalate)の略である。
Wikipedia日本版によると、テレフタラートと書いてあるが、日本の化学業界ではテレフタレートの方が一般的だと思うがちがうのだろうか?

このPETはエチレングリコールとテレフタル酸を脱水縮合して製造するのが一般的だが、コカコーラ社が発表したものは、エチレングリコール部分を植物由来成分から製造するのだそうだ。
化学製品は原料がなんであろうが、化学式的に同じ物なら性能は基本的に同じなので、各種性能が従来品と同じというのは当然のこと。

PETは化学会社が製造するが、このコカコーラ社のPETをどこで製造しているかは不明。
デンマークでは導入済みとのことなので、ヨーロッパの樹脂メーカーが製造しているのだろうか?
この辺は要調査。

PETボトルは、その樹脂を使い、試験管風のプリフォームという物を製造する。
今回採用しているボトルは厚みが薄い物のようなので、国内の自社工場でプリフォームを成型していると思われる。ということは、樹脂自体はその工場に入っているのだろう。
そのプリフォームをボトルの成形機で最終的にボトルの形状にする。

ボトル自体はアセプティック(無菌)のようなので、その工場内で充填しているのだろう。
コカコーラの場合、日本全国にいくつか工場があり、それぞれの工場の設備も違うだろうから、プリフォームから製造していないところもありそうだ。

今回発表された製品は、いろいろと興味深い。

ペットボトルに使われている樹脂にもいろいろある

ペットボトルのことはほとんど知られていないので、とんでも記事とか、誤解によるいろいろなことがあるのは当然だけど、とりあえず樹脂の違いについて

http://d.hatena.ne.jp/lastline/20091109/1257754338

記事中ではミネラルウォーター用のペットボトルは透明度の高い良質なペットボトル云々とありますが非常にうそ臭い。

にある元記事を読むと

http://plaza.rakuten.co.jp/LightRailTransit/diary/200605230000/

でもでも、お茶とか他の飲料のような濁った色のボトルだと、
イメージが悪いからってことで、高いボトルを使っているわけです。

と書いてある。

安い、低品質の原料(ポリエチレンテレフタレート樹脂)を使っていると、ボトルにして水を入れた後、アセトアルデヒド臭(AA臭)で苦情がくる可能性があるので、高品質の樹脂を使うのは実際にあり得ること。
このAA臭は水以外では気づかれない。

お茶のボトルが濁った色というのは誤解で、お茶のように口部が白くて、充填後殺菌している物は、ボトル本体を結晶化する際に、濁った色のような感じになるものもある。
これは樹脂が悪いのではなく、ボトルにして結晶化するときの問題。
透明度というか樹脂の色と言うことなら、ポリエチレンテレフタレートを重合する際の、触媒に何を使うかも影響するし、これでコストも変わるけど、これは今回の件とはあまり関係ない。

ちなみに、ボトルの厚みは、プリフォームや、ボトルをどこで作るか。無菌(アセプティック)か、殺菌しているのかなど充填時の問題、設備更新などがからむ複雑な問題。

クリスタルガイザーの回収騒動とAA臭

クリスタルガイザーで異臭があるとかで、4700万本を回収するとか何とか。

クリスタルガイザーの回収について

クリスタルガイザー回収に関してによく寄せられる質問

クリスタルガイザーはAA臭(アセトアルデヒド臭)の典型的PETボトル(ペットボトル)として個人的には認識している。

AA臭ってのは、ペットボトルの原料となるPET(ポリエチレンテレフタレート)をプリフォーム(ボトルにする前の試験管状の物)に成形する際の熱分解などで発生する物。安い原料PETを使った場合などによく発生する。
この、PET内に含まれるアセトアルデヒドが飲料に移った物。

味としては甘ったるいような感じがある。

AA臭が典型的なのは、味のない水で、お茶などでこの味を認識することはほぼ不可能。

アセトアルデヒド自体は、酒を飲んだ後に、エタノールが体内でアセトアルデヒドになるくらいなので、人体にたいした影響はないが、今回の回収って、このAA臭じゃなかったのかなと思う。

最近の食料品関連ネタで、クリスタルガイザーのAA臭がとうとう消費者から指摘されたので、仕方なしに回収したんではないかと思ったりもした。

この辺のにおいがあり得ないのはガラス瓶で、金属管は内面塗装しているので、においが発生する可能性自体はある。

アルミ缶のプルトップ(タブ)集めはもう止めろ

2016年追記
アルミ缶のプルタブを無駄に外して集める行為は精神論。
NHKで2016年10月27日に放送された「所さん!大変ですよ」「リサイクル業者悲鳴!?“プルタブ取るのはやめて”」より。

アルミ集めの目的なら、わざわざ外して集める行為は、以下の、2008年執筆のブログにあるように無駄でしかない。

以下、2008年執筆のブログ記事。

アルミ缶に限らず、金属缶のプルトップを集めて、最終的に車いすにしようという運動をいまだに続けている人がいる。

本日(2008年9月24日)の毎日新聞読者投稿欄を読むと、地元の小学生が、商店にプルトップを集める箱を設置したから協力しているという方からの投書があった。

この方や、その小学生を指導している教師か誰かはともかくとして、こんな投書を載せてしまう毎日新聞はいったい何なんだ。

そもそも、1990年頃までのプルトップは缶からはずれる構造で、それ自体をポイ捨てしたりすることでの危険性や、ゴミ問題などがあった。そのため、このプルトップを集めるという話は成り立っていた。しかし、現在は、缶からはずれないステイオン構造になっているため、こんな活動自体に意味が無くなった。

もしも、この活動に協力しようと思ったら、缶に固定されているプルトップをペンチなどを使って無理矢理はぎ取るしかないわけだ。そもそもプルトップ自体は本体と同じアルミ製であり、アルミ缶の回収率は100%に近いわけで、これを分けて回収するなんて事は無駄以外の何者でもない。
アルミの純度云々を出してくる方がいる。物質としてみると、本体とふた、プルトップはそれぞれ微妙に異なる材料が使われている事があるが、基本的にアルミニウムという物質だ。
特にリサイクルするならアルミニウムという物質として回収しており同じ物質と考えていい。

プルトップを集めて、アルミとして売り、そのお金で車いすを贈ると言うことなら、アルミ缶を集めて売った方がよっぽどましだ。

現在の相場は知らないが、アルミ缶1個あたり1円から2円程度で売れるはずだ。車いすは物にもよるが10万円前後のようなので、アルミ缶を10万本集めるほうがよっぽど現実的だ。プルトップなら重量がその数十分の一のため、集める量も半端ではない。

1日30本ビールを飲む方が、3,000人ほどいれば1ヶ月で1台の車いすを贈れるわけだ。

こんな投書が数日後の毎日新聞に載ることを期待したい。

追記
2008年9月11日付で朝日新聞滋賀版に同じようなネタが載っているようだ。
プルトップ「車いす運動に」
朝日新聞の読者は毎日新聞の数倍はいると思われるが、誰も指摘しなかったのだろうか?