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PNDは売値1万円くらいで利益を出す商品

Garmin PND

ソニーがポータブルナビゲーション「ナブ・ユー(nav-u)」から撤退する。
ソニー製品の他社と比べた利点としては、バイクや自転車にも適した商品もあったという点だったが、なにより値段が高すぎ、全く数が出なかったのだろう。内版売るべき市場のUSでは見たことがない(そもそも売ってたのか)。

撤退の理由はスマートフォンなどの影響と言われているが、そんな単純な物ではない。

カーナビ(USでの名前はGPS、イギリスでの名前はSat Nav)で世界的に売れているのは、スマートフォンでも車に内蔵するタイプではなく、ダッシュボードなどの上にのせる簡易的なPND(Portable Navigation Device)だ。
つまり、 nav-uみたいな製品が売れていたのだが、売値で1万円から3万円くらいの商品が主流だ。

この市場で強いのはGarminやTomTomなどで、ソニーみたいに3万円くらいのしかありませんというラインナップではなく、価格も機能も含めラインナップは豊富だ。

もちろん、スマートフォンやタブレットによって、PNDも必要なくなりつつあるが、電波状況が良くなく、高価なスマートフォンは実用に耐えられない場所もあるし、誰もが持てる商品ではない。

そもそも、アメリカでは道がわかりやすいのでカーナビは不要というのは嘘。ほとんど誰も住んでない田舎ならともかく、LAとかの都会になるとGPSは必須である。

そんなところで、2012年時点でよく使われているのがPNDだ。

このPNDがいいのは値段がそこそこ安く取り外しできるという点だ。
車につけっぱなしにしたりすると盗難の恐れがあるし、万が一盗まれたとしても数万円の物なので、被害は少ない。地図は内蔵されているし最近のPNDは地図のアップデートは永遠になったので、携帯電話の電波なんか届かなくても、月額料金を払う必要もなく使用することができる。

そんなPNDも、後部カメラが義務化された場合にどうなるのか微妙なところだ。アメリカでは後部カメラの義務化が近い将来行われようとしているが、これが義務化された場合、カメラとディスプレイが車に標準装備される。
すると、そのディスプレイにGPS機能をおまけ的につけるかもしれないし、PNDのディスプレイに使うようなやり方も出てくるのかもしれない。

こうなると、PNDは売れなくなったり、さらに安くなったりして利益もそれに合わせて減っていくわけだ。

そんな複合的な要因のあるPNDで、たいした利点も特徴もない商品を売り続けてもしょうがない。