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CES プレス行列の実態

CESは定義が難しいブロガーも、報道関係とほぼ同等に扱われる全世界で最も進んだデジタル機器系展示会。運営もものすごいことになっているようだが、参加者もそれなりに覚悟が必要だ。
ブロガーの数も多いが、そもそも全世界からプレス(報道関係者)が集まるので、その数が半端ではない。半端ではないため、下の写真レベルの部屋で行われるプレスカンファレンス(記者向け発表会)は30分前に並んだとしても、そこに入れるかどうかもわからない程である。

CES 2011 Panasonic Conference
CES 2011 Intel Conference

今回はサムスンには入れず、LGには去年入れなかったので初めから参加すらしなかった。
これらに入るための行列が次の写真である。

CES Line
CES Line

このレベルになると入れるかどうか微妙な状態だ。少なくとも30分前、絶対に入りたいプレスカンファレンスには1時間は前に並んでおきたい。
そのため、一日に10以上あると思われるカンファレンスは無理しないで、数を絞り余裕を持って参加することが重要である。

通常の展示会と同様にプレスルームも用意されているが、数が多いのでその中に収まりきれない。

CES 2011 Venetian Press room
これはVenetianというホテルの会場に設けられたプレスルームだが、椅子に座れず床に座っている人が見える。
さらに、部屋の外には座れればどこでも良いとばかりに床に座る人が下の写真のような状態で至るところで見られる。LVCC(コンベンションセンター)のプレスルームの規模はこの3倍近いが、それでも全員は入れない時間帯がある。

CES Press

また、プレスルームにはスポンサーがついて、コーヒーやドーナツなどの軽食に加えて、昼食(ランチ)も用意される。
今回はVerizon(日本で言えば電波的にauのような会社)がスポンサーで下のようなミニブースを構え、昼食もスポンサードしていたようだ。

CES 2011 Press Room Verizon
CES 2011 Lunch
この箱が昼食の箱で、重量は日本のより若干重い程度。日本の弁当に比べて全く違うのが厚みで2倍から3倍ほどある。

この中身はこうなっている。
CES 2011 Lunch
CES 2011 Lunch
このように箱自体はほぼ同じだが、内容はスポンサーなどによって異なる。日本と明らかに違うのが、ポテトチップスなどお菓子と丸ごとのリンゴが入っているという点。

上はサラダに鶏肉のイタリアンらしいが、ドレッシングをかけて食べる。下のはサンドイッチ。味は少しまともな飛行機のエコノミークラス程度か。
どちらも丸ごとのリンゴが入っているが、リンゴのサイズは日本人成人男性の握り拳大程度のサイズ。
炭酸飲料などのソフトドリンクも付いてくるので、アメリカ人などの体格が大きい理由がこれでわかると思う。

もちろん、この昼食をもらうためにも下の写真のような長い行列が必要だ。
CES 2011 Lunch line

プレスとブロガーは同じ

申請書類と記事を送れば一応審査する――昨日話した内容を伝えたが、Web専業メディアはオープン化の対象外、大臣に対する質問権を持つ参加は認められないとはっきりと言われる。Webメディアへの対応は今後、記者クラブ総会を開催して決めるという。

「Web専業メディアはオープン化対象外」 総務省記者クラブに定例会見への参加条件を聞いた ITmediaより

この記事を発見するのに時間がかかってしまったが、日本はこんなおもしろいことになっていたのか。
International CES 2010の取材で、米国に行って感じたのはアメリカの合理主義。

プレスとブロガーの違いをうまく説明できないなら、同じにしてしまえと言う合理主義がアメリカ。(実際なぜ同じにしているかはよく知らない)
一方、日本では新聞社の記者(特に読売、朝日など)が報道機関の頂点にあり、その次にテレビ局(特に東京のキー局)その下などに、地方新聞や地方テレビ局、ラジオなどがあり、雑誌などが来て、大きく離れてWebメディア、さらに下にフリーランスのライターなどが位置するのだろう。ブロガーなんか存在していないのと同じ。
ちなみに、記者会見などの席上で、最大の発言権があるのはテレビ局のカメラマンである。

CESなんかは世界中からプレスが出席するので、アメリカだったら3大ネットワークやら、米国内の超有名新聞や雑誌ならともかく、地方の弱小メディアやら海外メディアだとかを区別していたらきりがない。そもそもアメリカ国内のメディアでも把握できないのに、海外のメディアがどんなもんなんか知っているわけがない。
私も知らないが、日本人ですらお隣、韓国の有力メディアが何であるかはほとんどの方が知らないだろう。

ブロガーという意味のわからない存在であったとしても、その事実を文字や映像として何らかの形で配信するならば、すべて記者(プレス)扱いにしてしまうのは合理的だ。

CES Keynotes Press / Blogger Line

このCESを主催している団体のCEAは、さらに先を行っており、Twitterなどをフル活用している。ブログメディアとも言えるengadgetはオフィシャルメディア扱いで、スポンサーがついているとはいえ、巨大トレーラーハウスを会場横に設置している。

読売新聞など、小沢一郎に関する報道などは、さすがと言える。そのような強い点は今後もがんばってもらうとして、報道というものが変わりつつあり、変えていく必要のあるところにも気づいていただきたい物だ。

CES engadget

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