日本で電動バイクが全く流行る気配がない理由

2015年現在、アメリカでは結構な確率で電気自動車が街中を走っているのを見かけます。
一方で、日本では電気バイクが走っている所を見ることはほとんどありません。そもそも販売されている量が異なりますが、アメリカでの状況を見る限り、そのものだけを売っても普及することないでしょう。

アメリカでの電気自動車と言えば、Teslaが最も著名ですが、テスラの場合、各地に自社の電気自動車を高速充電できる設備のSuperchargerを用意しています。利用料は無料です。
つまり、Teslaを購入した方は、Superchargerを利用すれば無料で充電できます。このSuperchrgerはショッピングモールに併設されていることもあり、買い物中に充電も可能です。

一方で日本のバイク産業は、単なるバイクの駐車場すら用意していない状況で、充電環境なんか夢のまた夢です。
そもそも、ヤマハの現世代機E-Vinoはバッテリーを取り外して自分で家庭用電源で充電する必要がある。旧世代機は直接プラグインが出来たが、もう外での充電はあきらめている模様。

それでいて1回の走行距離は30km程度なので、実質片道15km以下しか移動出来ない。
1日片道5kmの移動でも2日に1度の充電が必須、それでいてバッテリーをシート下から取り出してという手間が必要。面倒くさすぎる。

Tesla Model Sの場合、300km以上の走行が可能で、アメリカで1日の移動距離が50kmなら1週間充電しないでも問題ない。それでいて、TeslaのSuperchargerはもちろん、ショッピングモールには大抵充電器が設置されているし、会社の駐車場でも結構な割合で充電器があるので、仕事中や買い物中に充電しておける。
アメリカにおける充電問題は長距離移動でもなければほぼ解決されているといえる。
しかし、日本のバイクは購入者が自力で何とかしなければならない。

そのバイクでもっとも利便性が高いガソリンで走る原付の場合、1リットル60kmとして、1回の給油で240kmは走れる。充電の手間はガソリンの10倍となる。

そもそも販売量が全く異なるが、こんな状況ではよっぽどの物好きしか電動バイクは買わないだろう。