インターネットと実名

ネットの情報は誰が書いているのかわからん、便所の落書きのような物のようだ主張する人は昔からいて、最近は、実名を出さないといかんとかなんとか言う人が目立つようだ。
実際の所、ネットに限らず、言っていることがちゃんとしてれば、実名だろうが、ペンネームだろうが、芸名だろうが、ハンドル名だろうが、IPアドレスだろうが、匿名だろうがなんでもいいわけ。

書いた物をみて、これを書いた奴はどんな奴だと実際に確認する人ってのはかなり少ない。
思いつきをでたらめに書いてるだけのはてなダイアリーでは、2007年に63,687件のページビューがあったが、実名を含めプロフィール情報が書かれているページを見たのは、その中の117件で0.18%。このブログの2007年11月と12月のデータはもっと少なく、0.13%だった。
どんな奴が書いてるんだと確認する奴は、たったのこれだけしかいないわけ。

テレビのニュース番組でも、「○○に詳しい□□さん」が出てきて何か解説したとしても、いちいちその人の経歴などを調べる人がほとんどいないのと似ているかもしれない。まあ、テレビの場合、テレビに出ている人は偉いと思いこんでいる人も多いので、そうとも限らないか。
ブログなどで、ものすごく有用なことが書いてあったりすると、プロフィール情報を確認する割合も増えるかもしれないが、誰が書いてるかなんて気にしている人が多くないってのが実際の所では無かろうか。

そもそも、実名や詳細なプロフィールが書かれていたとしても、それが自分の知らない分野の人だったら、そんな人が存在しているのかさえも確認することは不可能。また、ブログはともかく、紙の雑誌などでもペンネームで通している人もそこそこいる現状をどう見ているのだろうか。

実名原理主義者ってのは、権威主義者なんではないかと思う。
会社などの組織で、自分より格下の若手が新しい提案をしたとしても全く取り合わず、その若手とほとんど同じ内容のことを、自分より上の立場の人から言われたら服従するような。

そういえば、パソコン通信時代でも○○会社取締役とか、いちいちフッターに入れるような人が「そんなの関係ねぇ。オッパッピー」とか言われて、俺様は偉いんだぞとか怒っていた人がいたとか言う話を聞いたことがあったな。