プラスチック容器の安全性とは

NBCとかのニュース番組を見ていたら、プラスチック容器の安全性についてやっていた。

ここで言われていたのはBPAつまりビスフェノールA(BisPhenol-A)の安全性、特に子供などに与える安全性について。

ビスフェノールA — Wikipedia

この件は日本でも何年か前に話題になって、これを原料とするプラスチック用の食品容器は一時期かなり消えたと思うが、今はどうなったのだろうか。最新の事情はよく知らないが、一度消えると元に戻るのはかなり時間がかかる。

これを原料にする容器はポリカーボネートの容器で略語ではPCとなっている。

ビスフェノールA安全性研究会

このあたりの研究が正しいかどうかは、現代人の人体実験と数百年後の発達した科学技術が明らかにすると思うが、現時点で一般的に使われているプラスチックやその原料などは、基本的に大丈夫ということになっている。

ビスフェノールA以外に危険と言われていたのは、1970年代前後の塩化ビニルの容器で、塩化ビニルモノマーの発ガン性。1990年代後半くらいにポリスチレン容器(発泡スチロールなど)のスチレンモノマーやスチレンダイマーの安全性。

最近では塩ビ製使い捨て手袋で弁当を作っていたところから、塩化ビニルの可塑剤に使われるフタル酸エステルの発ガン性などが問題になっていた。(そもそも、フタル酸エステルの発ガン性は1980年代くらいから言われていたのに、塩ビ製の手袋を食品業界で使っていたと言うことがおかしいのだが)

これ以外に注意したいのは、食品容器やそのた日用品として一般的に使われているポリエチレンやポリプロピレン製の物。特に注意したいのは、食品容器用に作られたのはともかく、それ以外の用途で作られた物を食品用に転用している場合だ。
例えば、大型のゴミ箱に使う水色の容器で、たこ焼きやお好み焼きの粉を混ぜていたり。これまた別の用途用の容器で漬け物をしていたりとかがよくある。
ポリエチレンやポリプロピレン自体は人体に安全とされているが、これに使われている添加剤や顔料が問題なのである。

プラスチックは基本的に白もしくは透明で、それ以外の色がついている物は基本的に顔料を混ぜ込んでいる。添加剤というのはプラスチックの性能を向上させるために、様々な化学物質を1%未満程度入れている。

食品用に使われている物は、この顔料や添加剤も含め安全性が証明されている物を使っているが、食品用以外の容器では、そのような物を使用していない。

ミネラルウォーターを飲んだときに感じるかもしれない甘い感じの味は、アセトアルデヒドによる物で、量自体は少ないので安全とされている。この件は安全性とはかなり異なるが、古いブログにも書いた。

原料の安全性以外にもこのような点にも注意してプラスチック製品を活用したい。

The Bisphenol-A Debate: A Suspect Chemical in Plastic Bottles and Cans
FAQs: The Safety of Baby Bottles, Nalgene® Sports Bottles and Food Containers Made with Polycarbonate Plastic

もしもプラスチック製品が怖いという人がいれば、最終的に使える容器は、木や陶器でも金属でもなく、ガラスだけではないかと個人的には思っている。