カテゴリー別アーカイブ: Digital

PDP-1

1950年代からやってるDX

2010年代後半からDX、Digital Transformationが重要だとして、各社が売り込み、導入に躍起になっていますが、このようなデジタルによる様々な改革は1950年代から名前と形を多少変えて繰り返されています。

DXとはデジタル化ではない

DXとデジタル化と勘違いして、紙ベースで行っていた業務をデジタル化しようという動きもありますが、DX自体はデジタル情報を活用してビジネスを変革させようというような動きです。

DXはすでにデジタル化はされている中で、その情報をどう活用しているかという事が重要であって、デジタル化自体はそれ以前の問題です。

実際に企業がDXにどのように取り組んでいるかをデルが2020年より開催している「中堅企業DXアクセラレーションプログラム」の内容をみると、デジタル化などはすでに終わらせ、実勢にどう活用していくかを各社が実施していることがよくわかります。

注目すべきは、大企業では無く中堅企業の情報システム部門では無い各事業部門の担当者がデジタル化された情報を、いかに活用するかを様々な方法で実際に実施して事業に生かしているという事です。

例えば、社内の売上げデータと、他のオープンデータと組み合わせて、オープンデータからの売上げ予測を分析するシステムを自分で設定して、業務計画に生かすのようなことを、デルのDXプログラムに参加している企業の担当者は行っています。

現在は2回目となるプログラムが開催されています。
https://www.dell.com/ja-jp/blog/dx-2-2/
DXを本気で活用したい方は、他社がどうやっているのかを確認する意味でも注目のプログラムです。

1950年代のEDPから続く情報改革

世界初の1チップとマイクロプロセッサといわれる、インテルの4004の登場は1971年。それ以前からコンピュータは存在し、DEC(現在のHP)のミニコンピュータPDP-1は1960年代に登場。
初期のメインフレームの日立製作所 HITAC 5020 は1963年に登場、日立の初のデジタルコンピュータ HIPAC MK-1 は1957年に登場した。
初期の商業コンピュータは真空管を使った1956年のRCA BIZMAC、1954年に初の量産されたされたIBM 650、主に米国政府に導入された1951年のUNIVAC Iなどがある。初の商業コンピュータはイギリスで開発され、1951年2月にマンチェスター大学に納入されたFerranti Mark 1と言われている。

このような状況で、1950年代は実際にコンピュータを導入する企業や組織、その検討が広まっていた時代で、人がやると何時間もかかる計算をコンピュータだと一瞬で出来るなどとして、EDPという考え方が広まったそうだ。

EDPはElectronic Data Processingの略で、その後ADP(Automatic Data Processing)、オンライン化したIDP(Integrated Data Processing)などに発展。
1960年代頃になると、これらを発展させた、経営情報システム(MIS, Management Information System)、1970年代には意思決定支援システム(DSS, Decision Support System)のようなシステムが登場。

参考 https://www.issj.net/is/02/index5.html

その後1980年代頃になるとマイクロコンピュータの発展によって大きな部屋に置いておくコンピュータが、事務所内に入っていくことでのオフィスオートメーション、いわゆるOA(Office Automation)につながっていく。

つまり、まだまだ一般企業にパーソナルコンピュータが入る30年前の、大型コンピュータがやっと大企業等に導入されるような状況からこのような用語が使われているということ。

その後は1990年代にパーソナルコンピュータは一人1台の時代へ、2000年代になると、携帯電話が普及。2010年代になると手のひらで使えるコンピュータ、スマートフォンが普及、クラウドサービスも一般化し、2010年代後半から始まるDXへとつながっていく。

形を変えてやってくるコンピュータ活用

1950年代のEDPから、2020年代のDXまで、70年間に様々なコンピュータ活用の悪く言えばバズワード(buzzword)が登場しました。

おそらく、2030年代、2040年代にも新しい名前を付けたこのような流れは登場するのでしょう。
それが量子コンピュータなのか、AIが本格的に普及した頃のなにかなのか、それとも今は存在しない、存在してても誰も知らない何かから来るのか誰もわからないでしょう。

DX自体は2004年に提唱されていたそうなので、そろそろ新しい概念はどこかで公表されていて、誰かがどこかで広めるのを待っている状況かもしれません。

確実に言えるのはDXの次の用語は確実に来るだろうということです。

Gameboy開発環境の情報を集めてみる

ゲームボーイカラーのCPU

プログラミング学習にはいろいろとやり方がありますが、なんだかんだであの伝説のポータブルゲーム機Gameboy(ゲームボーイ)用のソフト開発が一番いいのではないかと思って調べてみました。

もちろん、正規の開発環境は任天堂からしか提供されないですが、有志が勝手に調べた開発環境がかなり充実しています。
一般的なプログラムをやりたくなる目的の1つは「ゲームを作りたい」だと思います。それもWindowsなんかではなく、最終的にはゲーム専用機でやってみたい方が多いのではと思います。
実際にゲームを作っている方でも、任天堂のプラットフォームでゲームをリリースする夢を持って始めた方も多いのではと思います。

その夢に一番近いのがゲームボーイでの開発の気がします。
ゲームボーイなら8ビットCPUなので、コンピュータの基本的な事を学ぶのにシンプルで、アセンブラで機能のすべてを使った事もやろうと思えばやりやすい。ゲーム機本体自体も基本は十字キーとボタン、ディスプレイとスピーカーというシンプルな構成。
ここである程度出来るようになれば、コンピュータの深いところも理解出来たという事なので、これから出てくる新しい事なんかは簡単に応用できるようになるのではないでしょうか。

このゲームボーイのCPUはZ80と8080が混ざったような物なので、PCで一般的なCPUのx86の基本的な事が学べます。
この後にゲームボーイアドバンスの開発をかじれば、CPUはARMになるので、スマートフォンで一般的なARMの基本的な事が学べるでしょう。
いきなりセキュリティ関連でややこしい最新の64bit CPUから学習するよりも、ハードウェアの基本的な事は学びやすいはずです。

2022年現在利用出来る開発環境はC言語とアセンブラ。
まずはC言語である程度やってからアセンブラもちょっと足を踏み入れて、ちょっとでも出来るようになれば、今後の応用次第で何でも可能になるだろう。そんな流れです。
C言語をある程度知っているなら、いきなりアセンブラから入って苦労するというのもいいでしょう。

作ったプログラムをどうやって実機で動かすのかという問題はともかく、エミュレーターで動かせるので、実機自体は後でどうかすれば良いです。
実機は中古で数千円で購入できるので、その辺からどうにかすれば良いです。

そんなことで2022年現在の開発環境です。

ゲームボーイ開発環境

GB Studio

Windows、Mac、Linuxなどでローコード的にGameboyのゲームを開発できる環境。
入門の入門によさそう。

https://www.gbstudio.dev

GBDK

2001年までのGameboy Development Kitが2020年に新しくリブートされた。
C言語とアセンブラで開発出来る。

http://gbdk.sourceforge.net
https://sourceforge.net/projects/gbdk/

https://github.com/gbdk-2020/gbdk-2020

RGBDS

Rednex Game Boy Development System。アセンブラで開発出来る。

https://github.com/gbdev/rgbds
https://rgbds.gbdev.io

WLA-DX

アセンブラで開発出来る。

https://github.com/vhelin/wla-dx

デバッガ

BGB

http://bgb.bircd.org

各種情報源

https://gbdev.io

Gameboy Development Wiki
https://gbdev.gg8.se/wiki/articles/Main_Page

GameBoy Dev’rs
http://www.devrs.com/gb/

PD Roms
https://pdroms.de

https://github.com/gitendo/helloworld
https://gbdev.gg8.se/files/roms/blargg-gb-tests/

コミュニティ

Gameboy Development Forum
https://gbdev.gg8.se/forums/index.php

日本語の情報源

http://boy.game-pc7.com
http://gb-dev.blogspot.com

http://mydocuments.g2.xrea.com/html/gb/gb.html
https://www.dkrk-blog.net/game/gb_dev_basic
https://www.wizforest.com/diary/120123.html

Mac Studioは高いのかをWindows系と比較してみる

AppleからM1 Maxを2個つなげたM1 Ultraを搭載するMac Studioが日本時間2022年3月9日に発表されました。
価格は25万円くらいからですが、Windows系との価格を比較してみます。

OMEN by HP 45L

例えばHP by Omen 45Lは水冷モジュールを別に配置する特徴的な製品ですが、12コア、20スレッドのCore i7-12700K、NVIDIA GeForce RTX 3080 Ti、メモリ32GB、ストレージ2TBという構成で税込418,000円。

ゲーミングパソコンとしては標準的な価格でしょう。

M1 MaxのMac Studio
M1 UltraのMac Studio

Mac Studioは10コアのM1 Maxと20コアのM1 Ultraモデルで価格差が大きく、M1 Max、メモリ32GB、ストレージ2TBの構成にすると315,800円。
M1 Ultra、メモリ64GB、ストレージ2TBの構成だと543,800円。

この構成時のSoC詳細
20コアCPU、48コアGPU、32コアNeural Engine搭載Apple M1 Ultra
10コアCPU、24コアGPU、16コアNeural Engine搭載Apple M1 Max

大手メーカー製ゲーミングPCとしてカスタマイズ項目が多いAlienware Aurora R13 プレミアムで比較してみます。ここで比較したM1 Ultraモデルと同程度の価格にすると

Alienware Aurora R13

Core i9-12900F 16コア24スレッド、NVIDIA GeForce RTX 3080 Ti 12GB、メモリ64GB、ストレージ2TBは3月9日現在の割引き後で554,896円。

Mac StudioのSoC
Mac Studioのストレージ

Mac StudioはM1 Maxでストレージ2TBにして最大構成にすると40万円弱。ストレージを8TBにすると60万円弱。M1 Ultraにした場合はプラス16万円から27万円で90万円程度。

Mac Studioは電源内蔵で圧倒的な省スペース、4kg以下の軽量、多分大きなデスクトップパソコンほどの静音性という利点があります。

Windows系の高スペック製品の方がカスタマイズ項目が多く、購入後に自分で何とかできる部分も多い、なによりもCPU含めて様々な要素がオープン。

どの構成にすると性能が近くなるのかは今のところ不明ですが、せっかくだからSoCはM1 Ultraにすると一気に高くなりますが、Windowsと比べてどっちが高いということもない状況の用です。

Adobe製品のApple Silicon最適化を考える

IntelからApple Siliconへ移行したMacBook Proなどが登場し、各ソフトがApple Siliconに順次ネイティブ対応しています。
その中でもAdobe製品は単なるネイティブ対応に加え、Apple Siliconへの最適化がかなり進んでいます。

定期的なAdobe CC製品のアップデートの中で、AdobeはApple Siliconに最適化したことで数倍高速になったことをアピールしています。
そもそもこのApple Siliconの最適化は他のCPUやGPUに比べてどうなんでしょうか。

2022年2月8日発表したAdobe Premier Proの「音声のテキスト化」に関するアップデートではオフラインのテキスト化に対応し、Core i9(12900K)とApple M1で3倍高速に、他のCPUでは2倍とされています。

今回はApple M1シリーズに加えて、なぜかIntel Core i9向けにも最適化がされたようです。
CPUのどの機能を使っているのかなどは不明ですが、特定のCPUに真っ先に対応するというのはどのような考えでやっているのでしょうか。

技術者的視点で考えてみる

年に一度開催するAdobe製品のクリエイター向けイベントAdobe MAXの中に、Sneaksという人気のイベントがあります。
これは同社の技術者が今後製品に搭載するかどうかは不明ながら、ユーザーがビックリするような機能を紹介するイベントです。

今では当たり前に使える画像に写っている物を消したりなど、初めてお披露目したときはビックリ仰天するような事、すごかったけどどっかに行った物もある気がしますが、多くのデモは公開から数年程度で製品に実装されています。

注目なのがこのようなデモ自体では無く、これをやる技術者がいるし、社内がそのような体制になっているという事です。

おそらく、次のMAX用にこんな機能を開発しろと会社が命令しているのでは無く、技術者が自主的に新技術を開発したり研究しているのでしょう。

技術者的には上司に言われた誰かが適当に実装した結果のつまらないバグとりより、クールな新機能を実装したいわけで、

今注目の新CPUは最適化するとかなり早くなりそうだからやってみよう。実際、やってみたら数倍高速化した。これをやった俺ってすごい。

のような経緯で、技術者が自主的にやっているに違いありません。
Windows含めて最もユーザーが多いだろIntel Core i7の各CPUに最適化する事でも何割かは高速化できるでしょうが、よりクールなのは新しいアーキテクチャのApple Siliconです。

NVIDIA Jetsonのロードマップ2022年1月版

NVIDIA Jetsonのロードマップは知らない間に更新されています。(どっかで発表されているのかも知れないけど、Enthusiastic follower(なんだそれ)でもなければ気づかない)
2022年、2023年のロードマップも知らない間に更新されていました。

ここに書く内容は2022年1月現在の情報です。

従来は2022年の予定製品名等は何も公表されていませんでしたが、知らない間に公開されていました。

Jetsonのモジュールは2022年に$899からのAGX OrinAGX Xavier 64GBに加えて$249からのOrin NXXavier NX 16GBがリリースされます。RTX 30系列と同じAmpere世代になるようです。
エントリー向けで$99からは現行モデルはNanoですが、Nano Nextは2023年にリリースされます。

2021年末まで現役モデルだったAGX Xavier、Xavier NX、TX2 NX、NanoなどはVolta世代で2025年から2026年にサポート終了になります。

JetsonのソフトウェアJetPackは2021年末現在で4.6系列ですが、2022年にJetPack 5.0が提供される予定で、メインストリーム以上で利用出来るようになるようです。Nano NextはJetPack 5.0対応になるのでしょうか。

JetPack 4.6はCUDA 10系で、CUDA 11になるのがJetPack 5.0からです。

2022年までエントリーモデルのJetson NanoはMaxwell世代なので、2023年のモデルでどうなるのでしょうか。

https://developer.nvidia.com/embedded/develop/roadmap

2022年3月 GTC 2022関連追記

GTC 2022での発表
GTC 2022でのJetPack 5.0の発表

GTC 2022, NVIDIA Jetson Software: Bringing NVIDIA Accelerated Technologies to the Edge [SE2245]
において、JetPack 4.6.1が2022年3月10日にリリース。JetPack 5.0(Kernel 5.10, Ubuntu 20.04, UEFIなど)のDeveloper Previewのリリース。
JetPack 5.0 Preview 2が2022年Q3、Production Releaseが2022年Q4になる事が公表された。