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メモ

粉瘤(アテローム)の摘出手術でいろいろ調べた

粉瘤(アテローム)とは、2022年現在の天皇陛下も1997年に摘出した皮膚下に出来る腫瘍の一種です。
何かのきっかけで皮膚下に袋状の構造物が出来、そこに垢や油が溜まっていき、日々大きくなっていきます。皮膚下に何かのできものがある状態になるだけで、それ自体での痛みなどはありません。
良くないのは、大きさが数cmになって、明らかに大きすぎて誰が見ても違和感があるような状態になったり、場合によってはそれが炎症を起こして痛みを伴ってしまう場合です。

粉瘤は英語ではSkin cystとかSebaceous Cystsの中のEpidermoid cystsと言われているようです。

粉瘤をネットで調べる

いろいろ見ると炎症を起こす前に1cm位あれば除去した方が良く、炎症を起こした場合の対処は面倒になるということでしょうか。

粉瘤は事前治癒したり、薬で消す事は出来ないので、摘出手術が必要なのですが、ネットで検索すると、検索場所によっては競争が激しいことが出てくる広告でわかります。

2cm程度の粉瘤摘出は、いろいろ入れて15分もあれば終わり、総費用は1.5万円程度、3割負担の患者負担は5,000円程度です。
比較的簡単な手術で結構多くの人が摘出手術を受けようとしているので、広告だらけになるのでしょう。

渋谷で調べた場合の例

その中で特に気になるのが手術方法です。
広告宣伝しているような所は、くり抜き法という、切除が小さくて済むため、傷が最終的に目立ちづらい方式をやることをアピールしています。
他に一般的なのが、その部分を直接取り除く切開方法で、広告宣伝文句をみると切開方法は旧態依然としたやり方、くり抜き法の方が最新の手法のような気がしてきます。

実際にどちらがどう優れているのかを調べると、くり抜き法のルーツからしっかり解説している医師のブログがありました。

大木皮膚科のサイト

ここをみるとわかりますが、くり抜き法は1988年に初めて公表された手法で新しい物でもなく、論文の数も多くなく、再発率も一定の割合存在する、本当に良いとは言えない方式なことがわかります。

もちろん、これが良い場合もあるのでしょうが、ネットで調べて出てくるよさげな治療方法を盲目的に信じてしまうのは危ないことがよくわかります。

特に、この治療方法を宣伝している医院は予約制で、ネットでの予約は2週間後とかになっている場合が多いため、人気がある良いんだから良さそうと思い込んでしまいそうです。

なお、粉瘤の専門は皮膚科というよりも形成外科のようです。

粉瘤を摘出してみる

首の裏に出来た粉瘤らしきこぶのような物

私の場合は、10年くらい前についた傷が原因と思われるクビの後ろの粉瘤が年々大きくなっているのを常に認識していました。いつか除去しようとおもいつつ、原因から10年でやっと摘出しようと思い立ったわけです。
その間にもいろいろ調べた結果、いつも行っている皮膚科があるGoogleクチコミ2.3の近所のクリニックでやってもらうことにしました。新しい病院は怖いし、術後に経過を見せに行くのも面倒なので。
形成外科に行った方が良いのでしょうが、そこでの治療自体はいつも普通だと思うし、その後も普通で取り立ててなんてことはなかった。

除去した粉瘤は見た目で直径2cmくらいあって、あんなになるまで育てなければ良かったとも思った。

実際に粉瘤かどうかは、分析しないとわからないわけですが、一般的には切開して見てみれば一目瞭然です。
しっかりやるところや、患者が要求すれば分析して何だったのかを調べるでしょうが、私の判断で見るからに粉瘤なので、無駄に費用がかかるのを避けました。

手術時間は全部で15分くらいで、一番痛かったのが、はじめの麻酔の注射。それ以後は特に何も感じることもなく、手術後の痛みも無く、その後も良好です。

粉瘤手術に関してのまとめ

ネットで見つけた良さそうに見える術式、医院は必ずしも良いとは限らない。

従来の手法で十分なのでは。

50万円を600万円にしたという画像

知り合いのInstagramアカウントが乗っ取られた事にしばらく気づかなかった怖い話

知り合いのInstagramアカウントが乗っ取られてました。
乗っ取られてから2週間くらいかけてじっくりと乗っ取るという手法で、はじめの1週間くらいは変な投稿をはじめて、変なことに手を出しちゃったのかなと思っただけで、乗っ取られていた事に気づくまでかなり時間がかかりました。

この件で怖いのは、乗っ取ったアカウントでなりすませば、友人なんかも簡単にだませるということです。URLが本物か、メールアドレスが本物かを調べたところで意味が無く、乗っ取ったアカウントでなりすませば本人から来た物なので盲目的に信じてしまいかねません。

個人的には何の被害もありませんが、今後は単一のアカウントの内容だけを盲目的に信じるのは危険な事が身にしみてわかりました。

乗っ取った犯人は何をしたか

乗っ取りの手法自体は聞いてないのでわかりませんが、乗っ取った犯人が何をしたのかはアカウントの状況を見ればわかります。

10万円を100万円にした証拠という画像

乗っ取られたという知り合いはアメリカの大学生のアカウントです。頻繁に投稿することは無く、ストーリーなどの一定時間後に消える投稿が多く、イベント毎などにどうでも良い日常の投稿をするくらいのアカウントでした。
それが突然投資関連の何らかの暗号通貨で10万円が100万円(正確にはUSドル)になったという投稿になりました。

その投稿の画像の中に、本人が映ったホーム画面に100万円が振り込まれたという画面キャプチャなども含まれ、本人が儲かったのが嬉しくてやったのかなというような投稿でした。

その投稿でメンションしている投資のメンターというユーザー名のアカウントはまさに詐欺師みたいなものでしたが、詐欺師にダマされて変なことに手を出したのかなという印象しか持ちませんでした。

それから1週間くらいして50万円が600万円になったという投稿とともに、儲かったお金で車を買った。友人からのコメントに家が違うという投稿には、引っ越したみたいな返事をしていました。
車の画像自体、画角、画質、背景がその地域であまり見ない建物なので違和感があり、このあたりで何かがおかしいのはわかります。ただ、直接本人にメッセージを送ってもいいのですが、変な金儲けに手を出したことに苦言を呈するようなメッセージを送るのもどうかと思って控えていました。

その後はストーリー機能でちょっと怪しい投稿などもいくつかしていましたが、おかしな投稿自体はそれで打ち止めになっていました。

乗っ取られた事がやっとわかったのが、はじめの投稿から2週間くらい経った後のユーザー名変更と過去の投稿全削除で完全に他人に入れ替わってからです。

つまり、乗っ取ってから2週間くらいは乗っ取った元のユーザーになりすまして友人などをだまして何らかの金融犯罪に巻き込もうとしていたということです。

それに、私は気づきませんでした。

乗っ取られたアカウント。アジア人男性のアカウントが黒人女性になっている。その後、黒人男性のアカウントに代わった。
Google

Googleプロダクトエキスパートとウクライナ問題

Googleのヘルプコミュニティで質問に回答などしていると、Googleからよく回答している褒美としてプロダクトエキスパートのラベルをもらえます。

単にラベルがつくだけでなく、さらに一定の活動をしていると、いくつかの特典を得られます。その中に、世界中のプロダクトエキスパートとの集い参加権も得られます。

その集いへの参加し、各地域の人達と交流することこそが、このプログラムに参加することの利点と個人的には考えています。その集いがGoogleプロダクトエキスパートサミット(Google Product Expert Summit)略してPE Sumitです。2018年以前はGoogle Top Contributor(トップレベルユーザー)略してTC Summitと呼ばれていました。

2018年のPE Summit

PE Summitは年に1度世界のどこかで開催され、世界中から参加者が集まるわけですが、今まで最も規模が大きかったのが2018年のアメリカ・サンフランシスコ(正しくはSunnyvale)で行われた物で、600人ほどが参加していたようです。

その時もそうですが、世界中の様々な人達と交流すると様々な国際問題が身近な物に感じられます。
2018年の時は、トランプ政権時でアメリカへの渡航が難しい時期でした。特にアジア圏からビザの関係でサミットに参加出来ない人が多数いたとか、ロシアではモスクワのアメリカ大使館へビザを取りに行くのが遠すぎて大変だとか、どこの国でも簡単に行ける日本との状況の違いに驚くこと多いです。
それも2020年からはオンライン開催で、他の地域の人達との交流が難しい状況で、ざっくばらんな交流は難しく、リアル開催との差はかなり大きいです。

2015年のSummit

リアル開催での交流の楽しさに気づいたのが、2015年にサンフランシスコ(この時は本当にSan Francisco)で開催された時です。日本からは地球の裏側のブラジルの方と交流したりなどの普通の交流はもちろん、日本から様々な面で遠い地域の人達との交流も出来ます。
アフリカの人が、日本と韓国の政治対立に詳しいなど、参加者の幅の広さが実感できたり等、交流すればするほど感慨深くなります。

その中でも特に印象に残っているのが、ロシア系の参加者との交流です。
写真を頼まれて画面をみたら、言語がロシア語っぽかったので、ロシアから来たんですかと聞いたところ、ウクライナからとのこと。
2015年といえば、2014年のクリミア危機の直後で、国内で戦争みたいなことをやってるのに、よくこんな所に来れたなと驚いた物です。

Googleはウクライナ語(українська мова)にも対応しています。

もちろんロシアからの参加者もいますが、ウクライナとは言葉や文化が近いからか、ロシア語圏の人達は仲が良いようです。宿泊したホテルのプールではロシア、ウクライナ系の人達がかなりはしゃいでいました。

このような状況は世界各国で同じで、日本と韓国など、政治的に対立していてもユーザー同士は何の問題も無いのに世の中は不条理なこを実感できます。

https://support.google.com/communities/answer/9138806

Adobe製品のApple Silicon最適化を考える

IntelからApple Siliconへ移行したMacBook Proなどが登場し、各ソフトがApple Siliconに順次ネイティブ対応しています。
その中でもAdobe製品は単なるネイティブ対応に加え、Apple Siliconへの最適化がかなり進んでいます。

定期的なAdobe CC製品のアップデートの中で、AdobeはApple Siliconに最適化したことで数倍高速になったことをアピールしています。
そもそもこのApple Siliconの最適化は他のCPUやGPUに比べてどうなんでしょうか。

2022年2月8日発表したAdobe Premier Proの「音声のテキスト化」に関するアップデートではオフラインのテキスト化に対応し、Core i9(12900K)とApple M1で3倍高速に、他のCPUでは2倍とされています。

今回はApple M1シリーズに加えて、なぜかIntel Core i9向けにも最適化がされたようです。
CPUのどの機能を使っているのかなどは不明ですが、特定のCPUに真っ先に対応するというのはどのような考えでやっているのでしょうか。

技術者的視点で考えてみる

年に一度開催するAdobe製品のクリエイター向けイベントAdobe MAXの中に、Sneaksという人気のイベントがあります。
これは同社の技術者が今後製品に搭載するかどうかは不明ながら、ユーザーがビックリするような機能を紹介するイベントです。

今では当たり前に使える画像に写っている物を消したりなど、初めてお披露目したときはビックリ仰天するような事、すごかったけどどっかに行った物もある気がしますが、多くのデモは公開から数年程度で製品に実装されています。

注目なのがこのようなデモ自体では無く、これをやる技術者がいるし、社内がそのような体制になっているという事です。

おそらく、次のMAX用にこんな機能を開発しろと会社が命令しているのでは無く、技術者が自主的に新技術を開発したり研究しているのでしょう。

技術者的には上司に言われた誰かが適当に実装した結果のつまらないバグとりより、クールな新機能を実装したいわけで、

今注目の新CPUは最適化するとかなり早くなりそうだからやってみよう。実際、やってみたら数倍高速化した。これをやった俺ってすごい。

のような経緯で、技術者が自主的にやっているに違いありません。
Windows含めて最もユーザーが多いだろIntel Core i7の各CPUに最適化する事でも何割かは高速化できるでしょうが、よりクールなのは新しいアーキテクチャのApple Siliconです。

プログラミング言語C K&R

C言語の本 K&R 「プログラミング言語C」の刷数

Brian W. Kernighan(カーニハン)、Dennis M. Ritchie(リッチー)によるC言語の書籍 The C Programming language(プログラミング言語C)は、原書では1978年に発売されています。その後に様々なC言語本が出版されていますが、「プログラミング言語C」は出版から40年以上経っても、C言語のバイブルと呼ばれています。
実際、C言語が 1989年にANSI規格になる前はC言語開発者による書籍だったこともあり、実質規格書のように使われ、ANSI(C89)前はK&R規格のような使われ方もしていたようです。

この本は、2人の筆者のイニシャルからK&R本、K&Rなどとも言われています。

この日本語版は共立出版から1981年に出版され、ANSI対応版も1989年に発売されています。40年経った2021年になっても売れ続けているようです。
技術書の超大ベストセラーと言えます。

実際にどのくらい刷られているのかを調べてみました。

刷られているというのは、仮に初版1刷りで1万部出版したとして、その本が売り切れるような場合に、追加で刷って出荷するという事です。重版とも言われます。
一般的な本、ほとんどの本は出しても売れないため、初版1刷りで終わりです。1回の刷りで出す部数は本の種類や人気度によっても異なります。
出しても売れなければ大損なのでうまく計算して行われていますが、人気漫画なら数十万部でしょうが、文字だけの一般書なら数万部でもかなり多い方です。一般的には1万前後のようです。
このような価格も高く、読者層も限られる技術書は初版で5,000部でも多い方です。

K&Rの日本版が1回の刷りでどのくらい出しているのか不明ですが、一般的な技術書の場合、多い場合でも初版で5,000部程度、重版で2,000部程度ではないでしょうか。
少ないと初版1,000部ということもあるようです。

バイブルと呼ばれていても、この本はC言語初心者向けの本ではありません。
プログラミングやC言語の初心者の方は素直に「誰でもわかるC言語」(こんなタイトルの本は実在しません)みたいな本を買いましょう。
おそらく何も知らないでこの本を鵜呑みにすると、1つめのコードのビルドから警告が出て挫折します。

そんな特殊な技術書がどのくらい刷を重ねているかを、ネット情報も駆使して調べてみます。

原書

K&R原書

初版(1st Edition) 1978年
第2版(2nd Edition) 1988年

日本語版の初版

初版の65刷

1981年7月20日 初版1刷発行
https://www.kyoritsu-pub.co.jp/bookdetail/9784320021457

1983年 14刷

1984年 32刷

1984年11月30日 45刷
https://see-ku.com/book/k-and-r/index.html

1986年1月25日 65刷

第2版 (緑の表紙)

ANSI規格準拠の第2版の初版(?)

1989年6月15日 初版1刷

1990年4月25日 41刷
https://twitter.com/tae_sat3/status/949511748473663488

1991年4月1日 91刷
https://electrelic.com/electrelic/node/1320

緑の表紙の101刷

1992年2月20日 101刷
https://kmaebashi.hatenablog.com/entry/2017/09/13/022824

第2版 (白い表紙)

緑の表紙カバーの翻訳改定版で、表紙カバーが白くなった。第2版の実質第2版(第3版?)
何刷からこの版になったかは不明だが、白い表紙版には1994年2月付の挨拶文があるので、この時期の可能性がある。
実際にその後の200刷程度までは表紙等に訳書訂正版という表記がある。

訳書訂正版

1994年3月10日 第2版156刷
https://jp.mercari.com/item/m25459670152

1997年5月1日 191刷
https://jp.mercari.com/item/m37068776348

1997年5月1日 211刷

1999年1月 231刷
http://www.cam.hi-ho.ne.jp/mendoxi/bug/c-lang.html

2000年4月15日 253刷
https://bokko.hatenablog.com/entry/20080621/1214059775

2003年9月10日 288刷
https://jp.mercari.com/item/m56627402670

2005年5月15日 301刷
https://twitter.com/goakafu/status/949887866951233536

白い表紙の第2版326刷

2009年9月15日 326刷

2014年9月30日 340刷
https://twitter.com/nagise/status/949275386801635330

2018年6月1日 347刷

2018年の347刷
2021年1月20日の348刷

発行直後は週刊、それ以降2005年頃までは月刊で刷っており、それ以降は季刊のような感じになっているようです。
347から348は2.5年かかっているので、349が出るのは2024年頃かも知れません。デジタル版の発行部数も気になります。

追記(2022年8月)
2022年1月20日に350刷が出てました。何かのタイミングで半年に1回は増刷してるの下も知れません。すると、これを書いている2022年8月現在351刷が出ててもおかしくないです。

実際何部出ているのか

今回は2018年までのデータしかありませんが、常に売れ続けているので、ちょっと多めに初版含め、1刷あたり2,000部と仮定します。

2,000部 x 348 刷 = 69.4万部

売れている一般の小説などは、短期間に100万部などという話を数年に一度くらい耳にしますが、40年売れ続けている技術書だとこの程度です。

印税は本の価格の10%が標準なので、K&R本の価格2,800円の10% × 約70万部で約2億円です。
翻訳本なので筆者、翻訳者がこの金額を得られますが、詳細や契約内容によります。翻訳の印税等は契約によって異なるので、実際にどうなっているのかはわかりません。

原書の著者の印税は、おそらく世界中で技術書の中ではベストセラーになっているでしょうから、各国版合わせた筆者の印税は相当な金額になっているでしょう。