クローズドな日本のオタクとオープンなアメリカのオタク

日本ではオタク向けイベントに参加したことは無かったが、2010年の1月と7月に、アメリカはロスアンゼルスで行われたオタク向けイベント参加した。日本の似たようなイベントは、買い物に必死で楽しむどころではないというイメージがあったが、アメリカではそれぞれの参加者が、イベントを楽しもうとしているのが端から見ていてもよくわかった。
そもそも、日本のイベントに行った事は無いが、日本のイベントはどのような感じなのかの調査も含め、行ってみることにした。

行ってみたのは、世界最大とも言えるコミックマーケットだ。

今回は7月に行われたアメリカのイベントの後で、2010年8月に開催されたコミックマーケット78に参加したが、イベントそのものはともかく、いろいろな意味で興味深かった。
まず、参加者の人数だが、桁違いに多かった。アメリカのイベントではレジストレーションにものすごい人数が並んでいたりしたが、その比ではない。日本の同じ会場で行われる一般的なイベントも遥かに上回っている。ものすごい参加者数である。


http://www.youtube.com/watch?v=fDuWEMC6U1s

もちろん調査とはいえ、何か面白い物が売っていれば買うわけで、ただみるだけではないのだが、そのような取り立てて目的もないような行為は、日本のオタクの方から言わせると「邪魔なので来るな」とのことらしい。
たしかに、本来の目的は同人誌の即売会であり、必死で買おうとしている人にとっては邪魔なのかもしれないが、ちょっと見学含めというつもりで入るような人も邪魔者扱いしている点が気になる。
この邪魔という意見は、動画のコメントから拾ったのだが、そのような意見を書く方は、同人活動を楽しむ真面目な方かと思いきや、権利者に無断でアニメなどをYouTubeにアップロードしていたりする。

一方、ロスアンゼルスで行われているアニメなどのイベントは販促活動などはともかく、それに併設された様々なイベントで楽しむのが基本である。
そのイベントの数もバラエティに富んでいるが、単にその会場に集まった人同士で話したり、写真を撮りあったり、踊ったりなど参加者同士で親交を深め、オープンに楽しむ事が主目的のような感じになっている。


http://www.youtube.com/watch?v=FkdWKyqoqus


http://www.youtube.com/watch?v=0ybXmEUYY1k

上記動画についているコメントも、自分が映っている事を喜ぶ物など、イベント当日だけではなく、関連するものはすべて楽しんでいる事がよくわかる。

オープンなイベントは、楽しんでいる事がうらやましいと思えてしまうのだが、クローズドなイベントは雰囲気自体が悪く、端から見ててもこのひとたち楽しいのかなと疑問に思う部分が多々ある。日本では参加者数、会場などの関係で同じようなイベントをやるのは難しいだろう。特にコミックマーケットは単に同人誌即売会として続いてもいいのかもしれないが、もうすこし参加者が交流できるイベントも必要なのではなかろうか。

海外で評価されるオタクカルチャーも、国内での評判が良い訳ではない。コミックマーケットと一部の秋葉原辺りにたむろする方々しかサンプルとしてみていないが、日本と海外ではファンの雰囲気も若干異なる。
文化的な違いもあるのだろうが、海外の良いところを見習って、日本の内向きなオタクカルチャーを、もう少し世間に認められるようにしたらいかがかと思う今日この頃。

アメリカイベントでの写真
Anime Expo 2010
Anime Los Angeles 2010