日本の最先端ケータイが最先端なのは、おサイフケータイ機能のみ

日本の最先端携帯電話は、ワンセグなどがついていて、世界でも最高水準の機能がついていることを特徴としているということになっているが、はたしてそうだろうか?

結局のところワンセグなんて、日本でしか使えない独自機能。海外ではMediaFLOなどの別方式でサービスが行われており、近いうちに全世界のモバイル向け放送対応半導体が登場することで、ワンセグ機能はともかく、全世界のモバイル放送が視聴できる端末が出てきてもおかしくない。

ワンセグ機能が欲しいと思っているような人は、テレビ大好き人間か、テレビを自由に視聴できない高校生などの若年層に限られると勝手に予想しているが、日本では年々つまらなくなっていく、テレビ放送機能なんかに対応しているから高機能と主張している人は、どうかしているとも言える。

どうせデータ通信が出来るのだから、ワンセグなんかより、YouTubeやビデオPodcastなんかで面白い番組を見た方がよっぽど効率的だ。
ということで、各キャリアが行う有料の動画配信サービスも、携帯電話各社にお金を払いたい人は見るかもしれないが、それ以外の人は、無料で提供されている様々なコンテンツで十分では無かろうか。

また、2008年夏向けの最新携帯電話は、どの機種も動画機能を重視したようなことを言っているが、動画再生機能自体2年以上前の端末から使えた機能で別に珍しくもない、こんな機能は単なる土管屋になりたくない携帯各社がサービス開始した有料サービスで稼ぎたいだけの理由でアピールしているにすぎない。

他に様々な日本特化の独自サービスや機能があるが、携帯電話画面の高精細化なんかはハードウェアの機能としてのよくわかる差別点。
日本を含め、アジア各国の言語は文字が複雑であり、高精細画面が最も必要とする地域であるが、高精細な画面が必要とするのも、文字表示の貧弱さから来ている。
携帯電話に搭載されているフォントは比較的品質のいい物だが、文字サイズの変更が可変ではなく、いくつかの固定サイズでしか無い。一方iPhoneはMac OS X由来のOSで、文字サイズは可変。高精細でもない画面なのにアジア系の文字の視認性は上々。アンチエイリアスが嫌いな人もいるようだが、価格の高い高精細画面ではなくても、ソフトウェアの工夫次第で、文字表示はいくらでも向上出来る。ハードはよくてもソフトはだめといういい例だ。

他にも対してすごくもない点はいろいろ指摘できるが、唯一、サービスとして世界でも先端を行っているのがおサイフケータイ機能。

携帯電話側に電子マネーをチャージしておけば、携帯電話一個で、切符を買わずに電車に乗ったり、買い物したりが自由に出来る。
現金を使わずに、電子マネーだけで生活でき、チャージも携帯電話を操作するだけなので、利便性が非常に高い。

しかし、問題は今のところ日本でしか使われていない点。
また、結局のところ、 接触、非接触はともかく、わざわざそんな新しい物を使わなくても、昔からあるクレジットカードで十分なのではという部分も多くある。

電車に乗るのも、非接触型の電子切符を、ネットでクレジットカードからチャージできればそれで十分だったりするし、おサイフケータイ一個で新幹線の予約が出来るようなことも、携帯端末とクレジットカードの組み合わせでも可能。その辺の店も電子マネーではなく、クレジットカードに対応すればいいだけではとも思える。

結局、日本の携帯電話に、新しいサービスなんかはあったとしても、それが単なる土管屋になりたくない携帯キャリア各社が稼ぐための囲い込み手段であったとしても、それが最先端でユーザーにとって使いやすい物であるという根拠は不明だ。