テレビ自体は世界的に競争しており、電機メーカーやパネルメーカーは激しい価格競争にさらされているが、レコーダーはほぼ日本だけの市場であり、価格競争なんかほとんどないように見える。
価格競争がないのはともかく、機能自体がテレビ視聴のヘビーユーザーにあっているのか疑問なところもある。
第一にBlu-ray記録機能だが、こんな機能は個人的になくてもいい。
テレビ番組を録画して保存しておきたいというのはわからないでもないが、1TBのHDDがあれば、単純計算25GBのBlu-rayディスク40枚分のデータを保存できるし、コストもHDDの方が安い。
このあたりのコストや使い勝手を含め最適なソリューションがないが、現時点ではUSB接続のHDDに保存するのが無難か。将来性はないが、Blu-rayの将来性(保存可能期間も含め)があるわけでもない。
第二に複数番組同時録画機能だが、東芝が2011年12月に発売するタイムシフト対応RAGZAは地上デジタル放送を基本にしている。録画機能はB-CASカードとの兼ね合いもあるが、どちらかと言えば記録したい番組はBSやCSの方に多くあり、地デジはリアルタイムでなければ見なくてもどうでもいい物が多いのではなかろうか。
この辺は開発側でもわかっているようだが、年末商戦に合わせるために今回のような仕様になったようだ。もろもろの状況がそろい、よい物が出せるまで製品を出さない方がいいと思うが、その辺は会社の考え方なのでしょうがない。
そもそも、デジタル時代のレコーダーはデジタル放送のデータを単純に記録すればいいだけなので、HDDとチューナーと関連回路くらいしか主要部品がない。このあたりの部品は2万円くらいでなんとかなるが、Blu-rayやら、長時間録画やらの機能をつけて高コストな高級製品にしている。
3TBくらいのHDDとダブルチューナーで単純にそのまま録画するだけ2万円くらいの製品がほしいところだ。このあたりの機能が欲しいならUSB録画機能付きのテレビを買えと言うことだろう。
あくまでもレコーダーは高機能で高利益の製品を目指しているのだろう。
10万円を超える物も珍しくないが、あんなの買っている人は何なんだろうね。