AppleのiPhone 4、サムスンのGalaxy S、シャープのIS03などいくつかのスマートフォンを横並びで比較できるようになったし、これからもスマートフォンの登場は続く。
こうなると何を選べばいいか難しいところだ。
例えば、バッテリ周りはグローバルで販売しているGalaxy Sが優れているし、有機ELを採用しているGalaxy Sの発色は優れている。
解像度と文字の読みやすさならiPhone 4だろうが、IS03もそれに負けていない。
カメラ機能でテレビ電話を使うなら日本国内においてはiPhone 4しかない。
FeliCa機能を使うならIS03しかない。
問題は、キャリアとスマートフォンのプラットフォームだ。
iPhoneなどiOSは先行していることもあり、アプリの数や充実度はAndroid系を大きく上回っている。Android系は各社が戦略的な端末を出していることもあり、販売数も増え、アプリもiOSに負けないもしくはそれを越える程に育つのは確実だろう。現時点だけで判断すればiOSの方が勝っていると言える。
将来のOSアップデートも気になる点だ。
Androidも日々バージョンアップしているが、端末によってはあるバージョン以降はアップデートできなくなる事がある。
iOSも古い物はアップデートできなくなることがあるが、今までの例から言えば2年間は最新のOSを問題なく使える。iPhone 4なら2012年夏頃までは現役として問題なく使えるだろう。Android端末の場合、1年後もどうなるかはわからない。
電波の状況で比較するとソフトバンクよりはドコモだ。日本ではソフトバンクの電波は悪いという事になっているが、世界的に見るとかなり頑張っている方だ。
それをさらに上回っているのがドコモで、ドコモの電波は世界一とも言える状況になっている。それと比較されるソフトバンクは大変だが、日本の一ユーザーから見ると料金はともかく電波だけならドコモの方を選びたいのは当然だろう。
auは電波の方式が異なり、全世界で主流になっているGSMに対応しないなど、海外で使用する場合に問題になることがある。
料金などに関しては、本体を戦略的な価格設定にしているドコモのスマートフォンと、通信料金が若干安いソフトバンクという比較が出来る。これは電波状況や自分の財布を考えて選べばいいだろう。
auがどうなるかはこれからの発表を待つしかない。
総合的に見ると、FeliCa機能などを比較すればIS03しかないが、それ以外の点では、どちらかが圧倒的に勝っているハードウェア機能はないため、それ以外の点から選ぶ事になるだろう。電波で選ぶならドコモ。OSなどプラットフォーム面を考えると、現時点ならiOSのiPhone 4の方が優れている。おサイフケータイなどを使うならIS03だ。将来どうなるかはわからないが、AndroidがiOSレベルまで充実するのは確実だろう。
既にiPhone 4で満足している方にとって、Galaxy Sをわざわざ買う必要はない。オープンなAndroidがいい、ドコモの電波を使いたいならGalaxy Sに移行しても良いだろうが、当然ながらiOSで購入したアプリは引き継げない。
おサイフケータイ機能で使うならIS03だが、日本の従来の携帯電話が使えていた機能すべてを発売日に使えるわけではない点も注意したい。
今までスマートフォンを使っていなかった方は、何を選んでもそれなりに満足できるだろう。
状況を見て半年など時間をかけて、周辺機器や関連サービスが充実しそうな売れ筋を選ぶというのも悪くはない。