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1970年代頃のハッカーがどう電話回線をハッキングしていたのか

1960年代から1970年代頃のハッカーと言えば、長距離電話を無料でかけるというハッキング、フリーキングです。

キャプテンクランチが2600Hzの音を出してハッキングしていた。
ブルーボックスをスティーブ・ウォズニアックも開発して、スティーブ・ジョブズが売っていた。

とかいろいろな話を聞きますが、具体的にどうやって長距離電話のハッキングをしていたのか、どうやって無料でかけるという事を判断出来ていたのかがよくわかりません。

電話のハッキング

当時の電話回線はトーン信号(電話をかけるときのピッ、ポォ、パァみたいな音)を使って様々な制御がされていました。
その中で前述した2600Hzの音が、電話を切るときの信号音と同じで、口笛でも再現できました。
これを一般に初めに発見したのはジョー・エングレッシア(Joe Engressia)その後のジョイバブルス(Joybubbles)だと言われています。

その後、電話会社の通信規格などの技術文書などから詳細がわかると、ハッカー達はこれを調べた上で簡単にできる装置ブルーボックスを制作し、販売していきました。
しかし、電話会社は1960年代からこのハッキングの事実を知っていたので、1970年代後半には、電話回線側のシステム変更などが行われていくなどして廃れていきました。

フリーキングが流行していた当時の通話料金

アメリカの固定電話での短距離の電話は比較的安いですが、長距離通話はかなり高価です。
目安としては短距離はほとんどタダに近い料金ですが、2000年頃でも、長距離通話は1分、数十セントなどでした。
この長距離通話というのも16km程度、10マイルほどで長距離になるので、市外通話はすごく高い状態です。

ハッキングがよく行われていた1970年代頃も、短距離は安く、長距離は高かったです。
例えば1970年代にLos Angelesから、New Yorkに電話をかけると3分で2ドル弱でした。これは2020年代の価値で言うと10ドル程度に相当します。2026年の日本円の価値で換算すると3分の通話が1,600円程度です。

ちょっと離れたところに1回電話をしたら何百円もかかかるのがタダになるなら、流行らないわけがありません。

具体的にどうやって無料で電話をしていたか

当時の事を書いたハッキング関連の書籍などを読んでも、具体的にどうやって無料だと認識出来ていたのかがよくわかりません。
通話料金は後から請求が来るはずなのに、いろいろな物を読んでも電話をかけていたときに無料だと認識してハッカー達は喜んでいたようです。

この仕組みはこうなっています。

まず、無料通話(アメリカの場合 1-800 から始まる番号)などにかけます。
その後、2600Hzの音を出して、通話をオフの状態にします。
ここでピョロローみたいな音が聞こえたら、通話がオフ状態になった事が確認できます。
この状態で長距離電話を発信します。
ブルーボックスのプッシュボタンを押すなどして、通話したい相手の番号のトーン信号を出して、交換機システムを騙し、無料通話の状態なのに、長距離通話をかけるというシステムです。

無料通話にかける、2600Hzの音で、通話を終了、この無料の状態で電話回線を乗っ取った状態になるので、ここから長距離電話だろうが、国際電話だろうが自由に無料でかけられたということになります。

これを簡単にできる装置がブルーボックスで、デジタル回路で高性能なブルーボックスを開発したのが、スティーブ・ウォズニアックです。

まとめ

当時の電話のハッキングは、まずは無料通話などにかける。
その後、電話回線を乗っ取る。
その上で、無料でかけたい番号に実際に通話する。

というシステムだったので、初めから長距離電話に何らかの形で通話して、後で請求書をみて、無料になっていることを確認するようなことではないです。