先日、アメリカ合衆国に行ってきたが、ようやくアメリカにおける電波状況の悪さを実感できた。
今まで何度も訪れていたが、1つの都市にいるだけだったりして、特に不都合を感じなかったが、電子機器を持って都会以外のいろいろな場所に移動してみて初めてわかったことがある。
例えば、アメリカではニューヨークの地下鉄ですら、地下鉄の駅で携帯電話の電波が来ていない。ロスアンゼルスの地下鉄(Metro)で使えないのは車社会なので仕方ないと思えたが、多くの方が利用するニューヨークの地下鉄駅で使えない事は初めて知った。その代わりか、走っている車内でWi-Fiを使えるように整備しているようだ。今回は使えなかったが
AT&T版iPadを使えば、ほとんどのところでネット接続できるだろうと思いきや、都会でもAT&Tの電波が弱いところは至る所に存在した。
例えば、ニューヨークの空港(JFK)のターミナル内で3Gが不安定になるとは、日本では考えられない状況だ。
また、ロスアンゼルスの高級住宅地マリブ近郊で民家はほとんど無いような海岸でAT&Tの3Gが問題無い場所もあれば、ロスアンゼルスの空港(LAX)横にある海岸Dockweiler State Beachでは3Gの電波が来ていないという状況。
これは、AT&Tだけの問題ではなく、T-Mobileでも似たような状況だ。本来、海外使用設定していなかったはずの、iPhone 4がこれを契約したどさくさに紛れて知らない間に海外利用設定されてしまったため確認できたが、AT&Tで繋がらずにT-Mobileなら繋がるところがそれほど多いわけではない。どちらも繋がらないという場所がかなり多かった。
AT&Tに関しては3Gは繋がらず、GSMのEDGEなら接続できるという場所も多く、アメリカでの状況は実際に使っている方以外になかなか理解できないはずだ。
日本では、民家がないような山の中などをのぞいて、3Gの電波もほとんど問題なく拾えるだろう。もちろん、ソフトバンクはその中でも繋がらない方だが、AT&Tに限らずアメリカの3Gほど繋がらないわけではない。
このような電波状況だからこそ、iPhone 4の電波感度問題が大きくクローズアップされてしまうのだろう。日本にいるだけでは決して実情は見えてこない。
国によっては、地下鉄走行中に通話できるように整備されたり、他の国と違う仕様の携帯電話が幅をきかせているなど変わった面もあるが、全体的なサービスの完成度を見ると日本が一番だろう。
3G、WiMAXに続き、LTEなど今後も進化を続ける日本のデータ通信系サービスは、世界中のどこよりも優れた環境が提供されていることが、ここ数年様々な国に行って実感できた。
日本がデータ通信天国なことは間違いない。