テレビや新聞、雑誌などある程度権威があると思われているもので紹介されると、盲目的に信じてしまう人が多いようだ。
最近は、マスコミ情報に加え、有名なブログに書いてあるものまで含まれるようである。
何を信じればいいのか、メディアリテラシーをどうすればいいのか、ということは常に話題になるが、最終的にはそれを受け取った本人が自分で判断するしかない。
判断するためには、様々なことを知る必要があるが、ニュースがどう作られるのかを考えると、少しは参考になるだろう。
今回はテレビニュースの作り方を紹介してみる。
- 何らかの事件やニュースネタが発生する。(発生)
- ディレクターはそのニュースをテレビで流したときのストーリーを考える。(構成)
- そのストーリーにあわせた画像を集める。(取材)
- 取材した内容から構成にあった画像をつなぎ合わせる。(編集)
- つなぎ合わした画像を、アナウンサーなどのナレーションとともにニュース番組で流す。(放送)
例えば、租税特別措置法関連では、ガソリンが値上がりして国民生活に影響が出ることが考えられる。
国会の様子や各議員の発言を紹介した後に、ガソリンスタンドで給油している場面、値上がりして困惑する市民の声、ガソリンスタンド経営者も困っていることで、政治の混乱により国民生活に影響が出たことを紹介する。
こんなニュースというのがよくあるもの。
もちろん、他の切り口もやろうと思えばできる。
例えば自民党よりのメディアの場合
民主党のために、法案が通らず、税収が減り、道路工事などが凍結。地方自治体、工事業者や地方で道路整備を待つ人が迷惑している。
民主党よりの場合
自民党のいい加減な政治のせいで、今まで高かったガソリン代が安くなることが証明された。民主党に政権を取らせてもらえれば、税金を安くできるぞ。
このように、一つのニュースでも切り口を変えればいくらでも違う内容にすることができる。
今のテレビニュースは、この問題について根本的に、この租税特別措置法とはどんな経緯で作られたのか、原油高の原因は何なのか? この値上がりで誰がもうけているのか? ということもやろうと思えばできるが、今のテレビニュースでここまでつっこんだことまでできるのは、NHKスペシャルくらいしかなさそうだ。
このあたりの詳細については下の本が参考になりそうだ。(読んでない)
世界を信じるためのメソッド―ぼくらの時代のメディア・リテラシー (よりみちパン!セ)
テレビニュースの解剖学―映像時代のメディア・リテラシー
なお、私はテレビ局とは全く関係なく、ニュースの作り方自体は単なる妄想であることを付け加えておく。