テレビが映らなくなって誰が困るのか

東日本大震災で被害が甚大だった地域を除き、2011年7月24日にTV放送がデジタル放送へ完全移行する。
総務省によれば6月末現在、33.5万世帯が地デジ未対応でその8割が関東地方ということなので、地デジで必須となるUHFアンテナなどの対応も必要な地域での対応が遅れていることがわかる。
しかし、TV放送が受信できなくなったとして誰が困るのだろうか?

世間の情報をTVから得ていたとして、アナログ放送を日常的に使用している方にとって、デジタルへの移行は日時や自分のテレビの対応はともかくすでに認知していることだろう。
購入できないという方もいるそうだが、5,000円程度のチューナーを購入できない方は、おそらく本当に購入できない方は電気代も払えないので、そもそもTV放送視聴者の対象ではないのかもしれない。
アンテナ工事が数万円かかる場合には微妙だが、室内アンテナという方法もあるので、このあたりは難しい問題でもある。

そもそも、NHKやWOWOWなどの有料放送を除き、テレビ放送は広告モデルによる無料放送に支えられている。番組や時間帯によって視聴層は異なるが、それらの層にあわせた広告が流されている。
デジタル放送への移行もできないような低所得者層は商品やサービスの認知を狙う広告の対象外であり、視聴できなくなったとしても、広告主や放送局にとって大きな問題とはならない。

今までみていた娯楽が無くなってしまうのは困る場合もあるだろうが、アナログ放送しか娯楽がなかった人は他の娯楽を探すのでは無かろうか。そもそもそんな人がいるのかどうかも怪しい。

結論、誰も困らない。