時代に取り残される日本の家電 特にテレビとビデオ関連

すでに、円盤メディアは終焉を迎えつつある。
4K対応テレビは2011年末から登場するようだが、Blu-rayはフルHD(1920×1080)の解像度にしか対応しておらず、4Kの4096×2160などの解像度には対応していない。
もちろん、映像を圧縮したりBlu-rayを多層にすればより長時間の映像が記録されるようになるが、映像などはネットワーク配信すればすむ話で、わざわざ物理的に記録した物を所有すると言うこと自体が時代遅れになりつつある。
4Kの映像を納めるメディアを作ることは可能だが、レコード、CD、レーザーーディスク、DVD、Blu-rayと続いた円盤メディアがDVD以上に普及することなく終焉を迎えるだろう。

その円盤メディアに適した形のビデオカメラのAVCHDだが、これはコンピューターなどネットワーク配信などが前提の機器で使うには非常に使いにくいコンテナだ。
1つの映像が1つのファイルになっておらず、AVCHDが前提とする円盤メディアに書き込む際に使い勝手のよいようなファイル形式になっており、無駄以外の何物でもない。

この方式を日本などでしか普及していない一般的な家庭用ビデオカメラに採用するのはともかく、コンパクトデジタルカメラなどにも採用しているのだから時代錯誤も甚だしい。
インターレースの話はここでは置いておこう。

テレビ番組を録画するという行為は、1990年代に世界各国で行われていたが、DVDやネットワーク配信が普及したことで、この行為自体が世界的にはあまり行われなくなっている。
もちろん、日本ではこの機能は必須機能となっているし、アメリカでもTiVoのような物はあるが、どちらかと言えばタイムシフト用途に使うのが主で、わざわざ残しておこうというようなことは減りつつある。
特に、見なくても何の影響もない日本のテレビ番組の多くは録画する必要が無い。中には良質の番組もやっており、二度と放送されないし、配信もされなさそうな物もあるが、一部の例外を除けばテレビ番組の録画なんかはタイムシフト用と以外で使われなくなるだろう。

その録画に関する機能だが、家電各社はいまだに古いUIを採用している。唯一まともといえるのが、ソニーのPS3でつかうtorneだが、これ以外は最近のスマートフォンやらタブレットのような気持ちいいUIを使おうともしていないようだ。
UIはともかく、番組表情報を取得中は操作できなくなったりなど、ユーザーの使い勝手を考えていないわけのわからない機能が多すぎだ。

テレビはテレビで、権利者の都合に合わせた誰も使っていなさそうな謎の配信サイトを開設し、それに合わせた新機能のテレビを発売したりしているが、年に数回販売されている新製品の多くが、そんな程度で新製品なのかと驚くばかりのほとんど変わらない新機能でしかない。

1年に1機種のみ、数世代前の古い機種もファームウェアのアップデートで新機能に対応できますくらいのことはできないのかね。

昔は、品質が高く安いということで日本の家電製品は世界中に売れたわけだが、今や品質は他国メーカーと大差なく、値段も安いわけでもないというわけのわからない状態。
なにか特徴的な新機能があるわけでもなく、UIなども洗練もされていない。
時代遅れの機能に対応しているのは100歩譲って、先端機能があるわけでもない。