MacBook Air(2008年1月版)はIntelのシュリンク版Core 2 Duoを採用したということで、45nmプロセス使用のPenrynを使っていると勘違いしている人も多いが、実際は65nm版のMeromを使用している。
Appleは、どのテクノロジを使用しているかなどの詳細を公開していないが、いくつかの公開情報からそれは確定可能だ。
その1: アップル自身45nm版を使っているとは一言も言ってない
Mac Proは全モデル8コアで45nm版を使用し、Mac Proのサイトでもそう書かれているが、MacBook Airの紹介ではプロセスルールは一切書かれていないし、Apple自身もそれとは一言も言っていない。
http://www.apple.com/macpro/
http://www.apple.com/macpro/technology/processor.html
http://www.apple.com/macbookair/features.html
その2: シュリンク版と比較している物と同じダイサイズである
LE80537と書かれた通常サイズのCore 2 Duoと比較しているが、これはCore 2 Duo T7400である。T7400は65nm版つまりMeromコアである。
それとダイサイズは同じだ。
プロセスルールが進んで、ダイサイズが小さくなれば、表から見えるダイのサイズも変わる。
左が45nm版、右が65nm版のIntel Quadコア品。
http://www.engadget.com/2008/01/15/live-from-macworld-2008-steve-jobs-keynote/
http://gizmodo.com/photogallery/macbookairMW/1000499941
その3: SSE3対応
発表直後に公開された、MacBook AirのDeveloper NoteにはSSE4対応と書かれていたようで、これもPenryn採用かと勘違いされた1つの理由ではあるが、後にこの記述は削除されSSE3までの対応に変更されている。
ちなみにSSE4はPenrynから対応される。
それでは何を使っているのか
4MB L2キャッシュ、800MHz FSBというスペックは公開されており、現時点で言えるのは、超低電圧版ではなく、通常電圧版もしくは低電圧版であると予想できる。
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2008/0116/hot526.htm
の記事では低電圧版と予想している
http://www.anandtech.com/mac/showdoc.aspx?i=3203
ではもう少しつっこんだ内容になっている。
今回のMacBook Airで使われたCPUが、Penrynで使われるパッケージ技術を先取りした物だと言うことなら、Penryn版(Santa Rosa Refresh)もしくは、Montevina版では基板自体ほぼ同じ物が使え、本体重量などはほとんど変わらない。その代わりにバッテリ駆動時間かパフォーマンスのどちらかもしくは両方が向上する物が半年ほどで登場する可能性がある。
開発期間が減ることや、最近のIntelとAppleの蜜月ぶりを考えると、他社に先駆けてIntelの最新プロセッサを真っ先に登場するのは、これからもAppleのMacBookシリーズという事になる可能性がある。
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ピンバック: Daily Link from diigo 02/26/2008