The World Is Flat -- フラット化する世界
去年の夏頃に天動説かなんかで、地球が丸くなく平らであることを書いた本が今時ベストセラーになっている事を不思議に思っていたが、実際は経済のフラット化なんかを書いた本である。そのことに気づいたのは今年になってからだ。実に遅い。
何が遅いって、日本語版が入ってくるのが半年以上遅れているのが気になる今日この頃。
それを今ごろ書いているのもまた遅い。
この本の中で、個人的に一番興味深いのは、DELL の個人向けノートパソコン Inspiron をどうやって作っているかという点。(日本語版下巻真ん中編)
立ち読みでいいから読んでみると面白い。
注文してから、どこの国の工場でどのように部品が運ばれ製造されているかを完璧にレポートしている。
どうせなら、DELLの受注状況画面からこの情報が見れればいいのに、現状では、適当な情報しか消費者に与えられず残念。
日本国は日本語の問題があり、現在はアメリカのようにインドにコールセンターを作ることは難しいが、DELLは既にやって半分失敗している。
おそらく、次に進出する企業はDELLの失敗を研究し失敗しないようにしていると思うが、AMEXはオーストラリアで同じ事をやっているというし、日本の地方都市に作られているコールセンターはかなり厳しい状況になるのは間違いない。
その後に来るのは、情報産業(もうあるけど)と、製造業(これもある)だ。製造業は高度な物は日本で、どっちでもいい大量生産品はアジアという状況もあと数年で変わることは確実だ。
最新の製造装置を日本とは比べものにならない規模でそろえているが、それをまともに使える人がいない。
今後数年で、それなりに使えるようになると、高度な製品が大量に中国あたりから日本に入ってくるだろう。