Nintendo Switch 2が発表され、その後NVIDIAからカスタムチップを使用していることが公表されました。
以前はTegraの後継をカスタムした物が使われるのではと推察しましたが、結局、これに該当するSoC自体が無く、NVIDIAがNintendo用にカスタムしたチップが採用されたのではと推定されます。
NVIDIAは「専用の RT コアと Tensor コアを備えた NVIDIA GPU 搭載のカスタム NVIDIA プロセッサ」「TVモードでは最大で 4K ゲーミングを、携帯モードでは 1080 P で最大 120 FPS を可能に」「HDR と AI アップスケーリングをサポート」「「Nintendo Switch」の 10 倍のグラフィックス パフォーマンス」「携帯モードでは、NVIDIA G-SYNC による可変フレッシュ レート」としています。
https://blogs.nvidia.com/blog/nintendo-switch-2-leveled-up-with-nvidia-ai-powered-dlss-and-4k-gaming
このあたりの各種性能から、どの世代の性能を搭載したチップなのかは何となくわかってくるかも知れません。
Tensorコアの世代
第1世代 (Volta)、第2世代 (Turing)、第3世代 (Ampere)、第4世代 (Hopper, Ada Lovelace)、第5世代 (Blackwell)
RTコアの世代
第1世代 (Turing)、第2世代 (Ampere)、第3世代 (Hopper, Ada Lovelace)、第4世代 (Blackwell)
Tegra X1 初代Switchに搭載されている物と同等のSoC
Cortex-A57 4コア + Cortex-A53 4コア
1.9 GHz 2 MB + 0.5 MB
Maxwell 256コア
NVIDIAのGPUアーキテクチャ
2012年 Kepler
2014年 Maxwell
2016年 Pascal
2018年 Turing – GeForce RTX 20
2020年 Ampere – GeForce RTX 30
2022年 Ada Lovelace – GeForce RTX 40
2024年 Blackwell – GeForce RTX 50
2026年? Rubin
TSMCの製造プロセス
20nm 2014年から
14nm 2014年から (15FFや12FFCなど)
10nm 2017年から (10FF)
7nm 2018年から (N7、N6など)
5nm 2020年から (N5、4N、N4など)
3nm 2022年から (N3など)
2nm 2025年から? (N2など)
DLSS
DLSSはDeep learning super samplingの略で、NVIDIAのGPU内のTensor Coreなどが超解像などの技術を使って、実際にGPUが生成する画像の何倍もの画像をAIが自動生成するような技術。
単純なアップスケーリングだけでなく、Ray Reconstruction、マルチフレーム生成など様々な技術が使われ、GPUが出力する画像以上の画像をAIによって作り出しているような技術になります。
より高解像度で、フレームレートが高い画像をAIが作り出す技術になります。
バージョン毎にハードウェアの仕様、ソフトウェア的な対応があり、旧世代のGPUでも一部機能が使えるなどしています。
どの世代のTensor Coreが入っているかよって、ハードウェア的な限界が決まってくるので、Switch 2のカスタムチップがどの世代の技術を取り込んでいるかが注目されます。
2025年リリースで、バッテリー駆動も可能な製品なので、DLSS 4.0は難しいのかも知れません。普通に考えればDLSS 2.0レベルの物は確実だろうし、場合によってはDLSS 3.5くらいまで行くかも知れません。
主なサポート
DLSS 1.0 Turing
DLSS 2.0 Ampere
DLSS 3.0 Ada Lovelace
DLSS 4.0 Blackwell