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そもそも紙の本なんて100年後に存在しているのか?

少なくとも、今後数十年までに出版されたものを保存した物という形では残るかもしれないが、100年後が今と同じような紙に印刷した物があふれかえっているような状況ではないだろう。

おそらく今以上に、電子的な媒体で活字を読むというのが当然となっているだろう。
そうなると現在の、作家が文書を書いて、編集者が編集、デザイナーその他が本の形にして、印刷所が印刷、運搬、本屋が販売というビジネス形態は完全に崩れる。

今でも電子媒体なら、作家自らが、読み物にまですることは簡単にできる。京極夏彦などはInDesignかなにかで、ハードカバーとか文庫本用に自分で改行の位置とかを調整しているらしい。
そうすると、個人間決済も今以上に簡単になるわけで、それを有料で販売しようが無料で販売しようが、出版社だとかは不要になるわけで、版元が儲からないなんて論理は無い。何しろ版元なんか無いんだから。

「100年後も作品を本で残すために」――三田誠広氏の著作権保護期間延長論

既に、音楽ビジネスではPrinceのように新しい流れを模索している、業界の大物がいるが、活字業界にPrinceのような時代の先端を行く大御所はいないのだろうか。
音楽業界ではコンピュータを使うのが当然だから、その辺の目利きも利くのかもしれないが、活字業界は、いまだに自分の名前入り原稿用紙で手書きしている大御所はたくさんいそうだし、当分この流れはかわらんのだろう。

「創作のインセンティブはお金ではない」という発言があることで、一筋の光は見えるが、世界の新しい流れについて行けない人間は多そうだ。

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