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PlayStation Vitaの発売直後の売り上げがひどいことになっている件

一般的に新型ゲーム機は、発売日にいわゆるゲーマーなどが一斉に購入するため、予約の段階で品切れ、発売日には数十万台の出荷をし、すぐに完売という状態になる。その後しばらくは入手困難になるが、2011年12月17日に発売になったPlayStaion Vitaに関しては全く状況が異なる。

発売日とその翌日の土日となる12月12日~12月18日の売り上げデータ(メディアクリエイト調べ)によると、324,859台の販売で一見そこそこの売り上げに見えるが、発売から9ヶ月ほど経過したニンテンドー3DSの367,691台に負けている。

http://www.4gamer.net/games/117/G011794/20111221057/

また、その後の19日〜25日に関しては一般的に品切れなどで発売直後に比べて落ち込む物だが、72,479台となり、3DSの482,200台に完敗しているのはともかく、旧モデルとも言えるPSPの101,121台にも負けているという現状。

http://www.4gamer.net/games/117/G011794/20111228008/

実際、店頭でも発売日の夜になっても在庫ありの状態だったし、その後もWi-Fiモデルは一部品切れになったところもあったようだが、基本的にいつでも購入できる状態が続いていた。
発売前の段階でも、予約開始直後こそ予約困難状態になった物の、その後、予定出荷数が増えたのかもしれないが、予約自体前日でも受け付ける店舗が多数あった。

3DSの発売直後のデータを比較してみると、2011年2月26日に発売になったが、その週には374,764台、翌週は209,623台、3月11日の地震があった週は96,463台、61,394台、50,710台と続き、3月28日〜4月3日の週にようやく42,979台とPSP(57,379台)に首位の座を明け渡すという状態で、ソフト不足などが指摘された3DSでも旧モデルに負けることは無かった。
日本は年末年始商戦で任天堂が特に強く、3DSに有力ソフトがそろってきたとはいえ、それでも自社の旧モデルに販売数で負けるというのは異常事態と言える。

http://www.4gamer.net/games/117/G011794/20110302065/

ソフトの方を見ると、発売週はみんなのGOLF 6が61,412本、アンチャーテッド 地図なき冒険の始まりが48,224本などと、本体と同時購入したユーザーがいくつか購入したようだ。しかし、翌週になると、ランキング20位のマリオカート Wiiの43,752本を下回る販売数のため、ランキング外という状態になった。

今回のPS Vitaは発売直後に他機種に完敗し、さらに品切れもおこしていないというローンチが完全に失敗したと言っていい状態になっていることがわかる。
2012年2月には海外でのローンチとなるが、それまでに3DSと同じように有力ソフト不在。PS Vitaの一般ユーザーからみた利点が「画面がきれいで、タッチパネルとかに対応してスマホみたい」と取り立てて新しいところが無いという状態。本当にゲームを楽しむ方のための3DSにおけるすれちがい通信のような、nearも現時点で魅力が薄い。
一般紙が利点とする、3G機能も料金などの点でこのようなゲーム機では利点とはならない。

PS VitaはPSP goのような状態になってしまうのだろうか?
どうなるPS Vita。

NGP(PSP後継機)はカジュアルゲーマーを取り込めるか

2011年1月27日に開催されたPlayStation Meeting 2011で、PSPの後継機(コード名 Next Generation Portable)や各種サービスなどが発表された。

ポイントは2つで
Androidなど各種デバイスでPlayStationのゲームが楽しめる「PlayStation Suite」
「PlayStation Suite」も可能な次世代PSPとなるNGP(コード名 Next Generation Portable)

NGPは完全にじっくりとゲームを楽しみたいゲーム愛好家向けのハードウェア。海外を中心に人気のアンチャーテッドの最新作など、しっかりとゲームを楽しめるハードウェアになりそうだ。
しかし、ゲーム専用とも言えるハードウェアは普段ゲームをしないユーザーが購入するハードルは高い。たとえ1万円などあまり高くない価格だったとしても、ソフトウェアを含めなかなか購入してもらえないのが現状だ。

特に、それなりにゲームも楽しめるスマートフォンなどが普及した今、わざわざ高価なゲーム機は売りにくい。しかし、ちょっとした暇つぶしなどにゲームをやりたいユーザーは多い。
今回、PlayStation Suiteというサービスが発表されたが、これ自体そのようなユーザーに向けたサービスで、これ自体での収益化に加え、NGPへのステップアップももくろんでいる。

PlayStation Suiteは当初、初代PlayStationのゲームを提供するとのことだが、初代PlayStationのゲームはハードウェアコントローラーで操作するのが基本で、Androidスマートフォンのようにハードウェアキーがない物では操作が難しい。おそらくPSP Phoneとも言われる、ハードウェアコントローラー付きの携帯端末や、外付けのコントローラーなどを提供するのだろうが、初代PlayStationのゲーム自体はおまけの機能と言ってもいい。

一番の目的は、このプラットフォームをAndroidなどでのゲームポータルとして機能させようというのだろう。
ゲームを開発しやすい開発環境を提供し、このプラットフォームで多様なゲームが提供されるようになれば、NGPユーザーのコアゲーマーはもちろん、Androidユーザーなどのカジュアルゲーマーも取り込めるようになる。

iPhoneやiPod touchはハードウェアコントローラーが無いので、タッチパネルなど各種センサを利用したゲームしか開発できないが、PlayStation Suiteなら、Android向けにはタッチパネル、NGP向けにはハードウェアコントローラーを使用するようなゲームを同時に提供できるようになる。
之がうまく連携できれば、Androidでカジュアルゲーマーをつかみ、NGPなどのコアゲーマーに誘導するということも可能になる。

iPhoneはカジュアルゲーマー中心で、コアゲーマーは他のプラットフォームを使うしかない。Nintendo 3DSはどちらかといえばコアゲーマー向けだが、カジュアルゲーマーはなかなかNintendo 3DS自体に手を伸ばさないだろう。
そういう意味では、このPlayStation Suiteの仕組みはうまく機能すればあらゆるユーザーがより作り込まれたゲームを手にとってもらえる環境である。

カジュアルゲーム時代の携帯ゲーム機は

電子ゲーム人口のうちかなりの割合が、iPhoneなどのスマートフォンや携帯電話など、本来ゲーム機として開発されていない端末によるカジュアルゲームを楽しむようになっている。

もちろん、Xbox 360やPS3、PCゲームなどのじっくりやりこむ系のゲームもいまだ人気で、本当のゲーム好きにはこちらの方が好まれているだろう。

そんな中で、立場が微妙なのが、ニンテンドーDSやPSPなどの携帯ゲーム機だ。カジュアルゲームを中心に、大抵のゲームはiPhoneなどの常に持ち歩く携帯機器で可能で、iPodの様に売れなくなっていくのは確実だろう。
ニンテンドーDSは2011年初頭に3D(立体視)表示に対応した新型ゲーム機、ニンテンドー3DSをリリースするが、当初投入されるソフトは従来の延長上にあり、立体視表示と言うだけでゲーム好き以外にどれだけ普及できるか疑問が残る。
将来は現在DSiで提供しているDSiウェアを強化したりするのだろうし、日本でドラゴンクエスト9により一時期話題となった、すれ違い通信機能などを強化するなど細かなアップデートはある。しかし、基本機能の強化や立体視などでは一般ユーザーはなかなか飛びつきそうにない。

カジュアルゲームの流行は日本ではあまりわからないだろうが、iPod touchのゲームはアメリカなどで子供も含めかなり普及し始めている。現在はそれでもニンテンドーDSの方が利用率は高いが、簡単にゲームを購入できる事などから近い将来、Androidを含めこの手の端末がゲーム市場において、キーとなることは間違いない。

ここにうまく入っていこうというのがPSP2の戦略のようだ。
PSP2自体は2011年1月下旬に発表とされ、うわさの域を出ないが、携帯電話の3G回線にも対応すると言うことで、カジュアルゲーム機能も取り込もうとしていることがわかる。

携帯電話の3G回線を使用した先例としては、AmazonのKindleがあるが、Kindleと同じ様にゲームのダウンロードは無料でどこでも行えるようになるだろう。3GよりWi-Fiの方が高速だが、カジュアルゲームの主要顧客となるユーザーはWi-Fiの設定がわからないという方が多い。
そんなユーザーに、Wi-Fiの設定なしでいつでもどこでもゲームが入手できれば、カジュアルゲームユーザーを取り込むことが可能になる。

また、AndroidベースのOSになるのなら、Android系のカジュアルゲームを技術的にはそのまま遊ぶ事も可能だろうし、PSP2へ移植することも用意になる。タッチパネルだけを使ったゲームも悪くないが、ハードウェアキーが無いと楽しめないゲームも多い。そんなゲームにはPSP2は非常に相性がいい。

無料や100円程度のソフトしか買わないカジュアルゲームユーザーも当初は、簡単なゲームしか遊ばなくても、ゲームをやるという習慣がみにつけば、数千円のじっくりやりこむ系ゲームを買うようになるだろう。
3G回線を使ってアイテムを買うというようなことも簡単にできるようになる。

ゲーム機を購入し、その後のソフトウェアも考えるとこのPSP2の戦略はなかなか興味深い。
しかし、そもそもPSP2を買うまでのハードルが高い。このハードルはiPod touchやニンテンドー3DSと同じだが、一般ユーザーがどのハードを選ぶかがここ数年の課題なのかもしれない。