インド本

インド旅行ガイドブックの選び方

海外旅行のメジャーな行き先はいくつもありますが、いつの時代にも旅人の憧れの地で、様々なトラブルが実際にある場所ながら、多くの人が訪れているのがインドです。
インドという国への旅行は、日本人が旅するには様々なハードルがあります。その中でも十分注意しなければいけないのが、実際に多発している旅人をターゲットにした詐欺や犯罪です。
どの国でも注意は必要ですが、インドでは日本人含めた旅行者に対する詐欺が横行している世界でもトップクラスに危険な国です。
それらの詐欺に対抗するには手口を知ることが一番で、そのためには様々な情報元から、インドという国を知る必要があります。

海外旅行の基本的な注意点としてはわけわからない人と話さない、荷物の管理をしっかりするなどがあります。
このような基本はインドでもしっかりと対応するとして、訪問先で特有の様々な手口を事前に知っておくことが何よりも重要です。
その地域の情勢、危険な地域、旅行者向けの詐欺などが多発している現状があるなら、その手口を知っておけば、それに近づくこともなくなり、結果的に被害を防げるようになります。
インドでは様々な詐欺があなたを待ち受けています。その詐欺の手口は既に様々な場所で紹介されており、それを知るだけでも被害にあうことを防げます。

ちなみに治安というのは社会情勢のことで、犯罪発生率とは異なります。このような言葉の定義はしっかり理解しておかないと、誤読や勘違いの原因となります。

インドの情報を知る基本

インドでの様々なトラブルに関してまとまっているのが外務省関連の情報です。インドに行く事を決めた後、行く直前など、要所要所で何度も読み返して、しっかり理解してください。

これさえ読んで、理解して、行動すれば、ほぼすべての詐欺情報は理解出来ていることになるので、詐欺被害はほぼすべて避けられます。余計な本やブログなどを読む必要はなく、無駄に長いYouTube動画を見る必要もありません。
ネットで探すと出てくる詐欺の被害にあったという報告は、すべてここに書いてある手口です。このような情報を読まずに行動して被害にあうのは、基本が出来ていなかった事を報告しているようなことになります。

外務省海外安全ホームページ インド
https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcinfectionspothazardinfo_001.html

在インド大使館
https://www.in.emb-japan.go.jp/itpr_ja/Japanese_Travellers.html

ここにあるような内容はわかっていたが、うっかりその状況になってしまい、逃げるためにやむを得ず犯罪者へ支払いをしてしまうようなケースもあるようです。
うっかりそのような状況に陥らないようにするためにも、事前に情報はしっかり頭に入れて行動してください。

インドのガイドブック

詐欺関連の内容は前述した外務省関連の内容でほぼすべてカバーされています。
その上で、情報がまとまっているガイドブックを併用するのがいいでしょう。

ツアーや短期旅行向けガイドブック

地球の歩き方 インド おおむね2010年以降版
最新版が好ましいですが、詐欺情報、観光情報は取り立てて変わってもないので、2010年以降版で問題ないです。中古市場から比較的安く入手できます。
それ以前でもそこまで違いはありませんが、1990年代前半までの物はかなり時代を感じさせる古さです。

特に詐欺、トラブル事例や対処方法などは、情報が散らばっているので、全ページ読んで重要な情報をしっかり発見する必要があります。
本を普段読まない方、読解力が低い方がこれを読んでも詐欺、トラブル関連情報は見つけられない、理解出来ないかも知れません。
2010年くらいの版からは、犯罪被害にあう人の意識の低さについて疑問を呈している内容もこの本内にはあります。

各地域の見所情報が載っているので、その地域をザックリ観光するための情報元としてもちょうど良いです。
土産物、食べ物関連の内容も普通に載ってます。

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中長期旅行向けガイドブック

旅の賢人たちがつくったインド旅行最強ナビ 2019年発行

複数筆者の比較的しっかりした最近の旅行記などを中心に読めが、旅行記のような文章が中心なので、地域の観光スポット情報は特にないと考えてください。
ブログなどの旅行記などは間違っていたり、旅の初心者が書いた物が少なくないですが、こちらは旅慣れた人の旅行記がまとまっていると考えると良いかもしれません。
詐欺や犯罪被害被害などについても一部に書いてあります。実体験を元にした物で読み物としてはいいですが、外務省関連の情報を超える物ではありません。

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インドという国や人々を知るための本

インド史

インド観光では、タージマハルのように350年位前の建物など、500年前くらいからのムガル帝国時代に作られた建物などの歴史的建築物や宗教的な観光地が観光の中心になっています。
このあたりの歴史をある程度頭に入れておかないと、有名観光地にわけもわからず行っただけの人になります。
まずは高校レベルの世界史のインド関連を読んで大きな流れを理解しましょう。インド史に関する内容は、なじみがない名前が多く、ある程度の流れを理解していないと、フマユーン、アクバル、シャージャハーンなど、なじみのないカタカナを1回見たくらいでは、それが名前なのか他の何かなのかなどもわからず、見当もつかない状態に陥るかも知れません。
世界史一問一答のような本で、要点の用語だけを知ることから始めるのも、敷居が低くて入りやすいかもしれません。
ある程度の流れを知ったら、Wikipediaに書いてある事を読む事から始めるのでも良いでしょう。
その上で、ムガル帝国くらいから現代までの情報をどこかで読み、観光名所と結びつくようになれば、何となくわかってくるかも知れません。
歴史自体は変わらないので、古い本当でも問題ないし、Wikipediaや各種世界史のサイトの情報でもいいでしょう。

一冊でわかるインド史 (世界と日本がわかる 国ぐにの歴史) 2021年発行

ネットの情報ではなく、しっかりとまとまった本で情報を得たいなら、このような本で読んでおくといいでしょう。

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インド人とのつきあい方―インドの常識とビジネスの奥義 2009年発行

インド人が結果的になぜ嘘を言うのか、2桁の九九の実態、価格交渉についてなど、インドでの常識についてまとまっている本です。
少々古い内容もありますが、読んでおくと中長期旅行では役に立つし、駐在するような場合は必読書になると思います。

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決定版 インドのことがマンガで3時間でわかる本 2024年発行

すべてマンガではなく、文章とマンガが半々で構成されている、インドという国をわかりやすく知るための本になります。最近のインド関連のビジネス含めた情報を頭に入れておきたい方向けの物です。
観光情報、歴史の解説などは特に載ってません。

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近年の政治やビジネス関連は各種新書等として多く出版されています。

旅行記など

ほとんどの有名旅行記は既に古い物で、今ではあまり参考にはなりませんが、当時の状況などがよくわかる物も多く、読んでみると面白い物もあります。
インドの方々の実態としては現代とあまり変わっていないところもあるようです。
他にもありますが、旅行記として読んで損はない物をリストにしました。

最近は現地駐在の方が書いたインド生活の実際のような本も増えています。そのような本は駐在する場合には良いかもしれません。

インドなんて二度と行くか!ボケ!!―…でもまた行きたいかも 2006年発行

数ある旅行記の中でも最も読みやすい。

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新ゴーゴー・インド 2001年発行

1986年版を改訂した版で、少々古いがインドなんて二度と行くかと並んで、定番となっている旅行記。

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深夜特急3ーインド・ネパールー 元は1986年

一応入れといた。
単行本の場合は2巻。

インドの旅の軌跡
バンコク(Bangkok)、コルカタ(Kolkata)
コルカタ(Kolkata)、キウル(Kiul)、ガヤ(Gaya)、ブッダガヤ(Bodh Gaya)
ブッダガヤ(Bodh Gaya)、ガヤ(Gaya)、パトナ(Patna)、ラクソール(Raxual)、ビルガンジ(Birgunj)、カトマンズ(Katmandu)
カトマンズ(Katmandu)、ビルガンジ(Birgunj)、ラクソール(Raxual)、パトナ(Patna)、バラナシ(Varanasi)
バラナシ(Varanasi)、カジュラホ(Khajuraho)
カジュラホ(Khajuraho)、ジャンシー(Jhansi)、デリー(Delhi)
デリー(Delhi)、アグラ(Agra)、ムンバイ(Mumbai)、デリー(Delhi)、アムリトサル(Amritsar)、ラホール (Lahore)

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河童が覗いたインド 1985年

全編手描きの本。(全編手描きというのは、実際に見ないと意味がわからないと思います)
それはともかく、当時の様子がよくわかる内容とイラストです。

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インドを題材にした小説等

沢山ありますが、勝手に代表的な物だけを独断でピックアップ。

石井遊佳 百年泥 2018年

チェンナイで働く日本語教師が100年に一度の大洪水に見舞われ… 芥川賞受賞作

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遠藤周作 深い河 1993年

遠藤周作の代表作の一つとされる作品。五人の主人公がインド旅行に参加しガンジス河に行き…

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三島由紀夫 豊饒の海 第三巻 暁の寺 1970年

三島由紀夫最後の長編小説で、輪廻転生がテーマとなったタイ、インド編。

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インド料理関係

美味しんぼ 12, 24 (24巻は1990年)
12巻に日本風カレー
24巻はカレー勝負で12巻に登場したカレー店店主も登場し、スリランカ、インドへカレー取材。海原雄山とカレー対決をする。インド料理、カレーとは何かの導入には読みやすい。

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インド・カレー紀行 2009年発行

インド史研究で著名な著者の辛島氏によるインド料理本の集大成的な本。

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食べ歩くインド 2024年発行

2020年版を合冊補強版。
各地のインド料理がこれでもかと紹介されており、その取材力の高さには脱帽する。

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京大カレー部 スパイス活動 2017年

料理としてのスパイスの本、カレーライスの本などはいくつかありますが、インドでのスパイス栽培などに関して書かれている数少ない本の一つです。
この本はそれがメインではなく一部にあるだけで、特に深く掘り下げているわけでもないですが、どこで何のスパイスが主に栽培されているのか、現地農家の状況などがわかる入門的な位置づけの物になります。
他にもっと良い本を見つけたらこれと入れ替えます。

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ヒンディー語

インドでは基本的に英語で通じますが、基本的な挨拶などは現地語を使いたい場合もあると思います。
その場合はヒンディー語でもいい場合もありますが、タミル語の方が適した地域、他の言葉の方が良い場合もあります。

残念ながら日本語によるヒンディー語の本はほとんどありません。タミル語は皆無と良いって良いでしょう。

挨拶などのヒンディー語なら、新しい地球の歩き方にはタミル語と共にいくつか掲載されています。
それ以外の旅行向けヒンディー語は

ひとり歩きの会話集 ヒンディー語 2019年

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くらいしかないです。

言語自体をしっかり学びたい場合は、タミル語含めてニューエクスプレスプラスシリーズと、数冊しかありません。

英語でのヒンディー語学習書籍の方が圧倒的に多いため、インドでの英語を学習した上で英語でヒンディー語を学習した方が効率的かも知れません。

インド訛りの英語は、YouTubeなどで現地訛りのヒヤリング学習するのが良いと思います。

ブログやYouTubeなど

地域の情報や、比較的新しい内容、その時筆者が感じたこと、街の雰囲気を知るには悪くありませんが、前述したように間違っている事、勘違いしている場合も少なくないです。
詐欺の被害報告は外務省の内容の手口を超える物ではありません。

そういった情報が知りたい場合は、無駄に長い動画などを視聴するより、外務省関連の内容を何度も読んだ方が役に立ちます。

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