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Mac Studioは高いのかをWindows系と比較してみる

AppleからM1 Maxを2個つなげたM1 Ultraを搭載するMac Studioが日本時間2022年3月9日に発表されました。
価格は25万円くらいからですが、Windows系との価格を比較してみます。

OMEN by HP 45L

例えばHP by Omen 45Lは水冷モジュールを別に配置する特徴的な製品ですが、12コア、20スレッドのCore i7-12700K、NVIDIA GeForce RTX 3080 Ti、メモリ32GB、ストレージ2TBという構成で税込418,000円。

ゲーミングパソコンとしては標準的な価格でしょう。

M1 MaxのMac Studio
M1 UltraのMac Studio

Mac Studioは10コアのM1 Maxと20コアのM1 Ultraモデルで価格差が大きく、M1 Max、メモリ32GB、ストレージ2TBの構成にすると315,800円。
M1 Ultra、メモリ64GB、ストレージ2TBの構成だと543,800円。

この構成時のSoC詳細
20コアCPU、48コアGPU、32コアNeural Engine搭載Apple M1 Ultra
10コアCPU、24コアGPU、16コアNeural Engine搭載Apple M1 Max

大手メーカー製ゲーミングPCとしてカスタマイズ項目が多いAlienware Aurora R13 プレミアムで比較してみます。ここで比較したM1 Ultraモデルと同程度の価格にすると

Alienware Aurora R13

Core i9-12900F 16コア24スレッド、NVIDIA GeForce RTX 3080 Ti 12GB、メモリ64GB、ストレージ2TBは3月9日現在の割引き後で554,896円。

Mac StudioのSoC
Mac Studioのストレージ

Mac StudioはM1 Maxでストレージ2TBにして最大構成にすると40万円弱。ストレージを8TBにすると60万円弱。M1 Ultraにした場合はプラス16万円から27万円で90万円程度。

Mac Studioは電源内蔵で圧倒的な省スペース、4kg以下の軽量、多分大きなデスクトップパソコンほどの静音性という利点があります。

Windows系の高スペック製品の方がカスタマイズ項目が多く、購入後に自分で何とかできる部分も多い、なによりもCPU含めて様々な要素がオープン。

どの構成にすると性能が近くなるのかは今のところ不明ですが、せっかくだからSoCはM1 Ultraにすると一気に高くなりますが、Windowsと比べてどっちが高いということもない状況の用です。

Adobe製品のApple Silicon最適化を考える

IntelからApple Siliconへ移行したMacBook Proなどが登場し、各ソフトがApple Siliconに順次ネイティブ対応しています。
その中でもAdobe製品は単なるネイティブ対応に加え、Apple Siliconへの最適化がかなり進んでいます。

定期的なAdobe CC製品のアップデートの中で、AdobeはApple Siliconに最適化したことで数倍高速になったことをアピールしています。
そもそもこのApple Siliconの最適化は他のCPUやGPUに比べてどうなんでしょうか。

2022年2月8日発表したAdobe Premier Proの「音声のテキスト化」に関するアップデートではオフラインのテキスト化に対応し、Core i9(12900K)とApple M1で3倍高速に、他のCPUでは2倍とされています。

今回はApple M1シリーズに加えて、なぜかIntel Core i9向けにも最適化がされたようです。
CPUのどの機能を使っているのかなどは不明ですが、特定のCPUに真っ先に対応するというのはどのような考えでやっているのでしょうか。

技術者的視点で考えてみる

年に一度開催するAdobe製品のクリエイター向けイベントAdobe MAXの中に、Sneaksという人気のイベントがあります。
これは同社の技術者が今後製品に搭載するかどうかは不明ながら、ユーザーがビックリするような機能を紹介するイベントです。

今では当たり前に使える画像に写っている物を消したりなど、初めてお披露目したときはビックリ仰天するような事、すごかったけどどっかに行った物もある気がしますが、多くのデモは公開から数年程度で製品に実装されています。

注目なのがこのようなデモ自体では無く、これをやる技術者がいるし、社内がそのような体制になっているという事です。

おそらく、次のMAX用にこんな機能を開発しろと会社が命令しているのでは無く、技術者が自主的に新技術を開発したり研究しているのでしょう。

技術者的には上司に言われた誰かが適当に実装した結果のつまらないバグとりより、クールな新機能を実装したいわけで、

今注目の新CPUは最適化するとかなり早くなりそうだからやってみよう。実際、やってみたら数倍高速化した。これをやった俺ってすごい。

のような経緯で、技術者が自主的にやっているに違いありません。
Windows含めて最もユーザーが多いだろIntel Core i7の各CPUに最適化する事でも何割かは高速化できるでしょうが、よりクールなのは新しいアーキテクチャのApple Siliconです。

NVIDIA Jetsonのロードマップ2022年1月版

NVIDIA Jetsonのロードマップは知らない間に更新されています。(どっかで発表されているのかも知れないけど、Enthusiastic follower(なんだそれ)でもなければ気づかない)
2022年、2023年のロードマップも知らない間に更新されていました。

ここに書く内容は2022年1月現在の情報です。

従来は2022年の予定製品名等は何も公表されていませんでしたが、知らない間に公開されていました。

Jetsonのモジュールは2022年に$899からのAGX OrinAGX Xavier 64GBに加えて$249からのOrin NXXavier NX 16GBがリリースされます。RTX 30系列と同じAmpere世代になるようです。
エントリー向けで$99からは現行モデルはNanoですが、Nano Nextは2023年にリリースされます。

2021年末まで現役モデルだったAGX Xavier、Xavier NX、TX2 NX、NanoなどはVolta世代で2025年から2026年にサポート終了になります。

JetsonのソフトウェアJetPackは2021年末現在で4.6系列ですが、2022年にJetPack 5.0が提供される予定で、メインストリーム以上で利用出来るようになるようです。Nano NextはJetPack 5.0対応になるのでしょうか。

JetPack 4.6はCUDA 10系で、CUDA 11になるのがJetPack 5.0からです。

2022年までエントリーモデルのJetson NanoはMaxwell世代なので、2023年のモデルでどうなるのでしょうか。

https://developer.nvidia.com/embedded/develop/roadmap

2022年3月 GTC 2022関連追記

GTC 2022での発表
GTC 2022でのJetPack 5.0の発表

GTC 2022, NVIDIA Jetson Software: Bringing NVIDIA Accelerated Technologies to the Edge [SE2245]
において、JetPack 4.6.1が2022年3月10日にリリース。JetPack 5.0(Kernel 5.10, Ubuntu 20.04, UEFIなど)のDeveloper Previewのリリース。
JetPack 5.0 Preview 2が2022年Q3、Production Releaseが2022年Q4になる事が公表された。

Amazon以外から直接買う電子書籍

電子書籍は将来起こりえるプラットフォームの衰退による問題を考えると、AmazonのKindleか、楽天のKoboのどちらかと考えている方が多いと思います。

この2つも5年後は大丈夫でしょうが、10年後はわかりません。
実際の所、正解は特定のプラットフォームに依存しないPDFやePubなどによる直接の購入です。

PDFやePubで直接購入できる出版社を調べました。(PDFなどは罠があるかも知れないので購入時は注意しましょう)

自分で電子書籍を直接販売している出版社

オライリー・ジャパン
https://www.oreilly.co.jp
ePub、PDF

インプレス
https://book.impress.co.jp
PDF

翔泳社
https://www.seshop.com
PDF

マイナビ出版
https://book.mynavi.jp
PDF

他に見つけたら追加します。

無い所

SBクリエイティブ
秀和システム
MdN
小学館
講談社
集英社
新潮社
学研
かんき出版

2021年12月17日調べ

AppleとGoogleのアプリ内課金の制限が緩和された後に予想されること

AppleやGoogleなどのプラットフォームは、アプリ内課金などを自社のプラットフォームからに制限している。
2020年のFortniteとの裁判、日本の公正取引員会の調査などもあり、この制限は緩和されようとしている。

https://www.apple.com/jp/newsroom/2021/09/japan-fair-trade-commission-closes-app-store-investigation/

簡単に言えば、アプリ内課金でAppleやGoogleのプラットフォームを使わずに、自社の決済サイト等へのリンクを設置出来るようになる。
これによって、AppleやGoogleによる30%などの手数料をアプリ提供側が支払わなくて良くなるので、ユーザーはより低価格にサービスを利用出来るようになる。

実際には外部リンクを設置しなくても、わかっているユーザーは自分でお得な所を見つけて決裁すればいいだけの話。スキルの低いユーザーやリテラシーの低いユーザーにとっては選択肢が広がる。

問題はこのリテラシーの低いユーザーだ。

アプリによっては悪意を持った外部サイトを設定することがあり得る。
そんな悪意を持ったサイトにクレジットカード情報等を入力する事で、新たな詐欺の被害にあうことが考えられる。

今までは決裁はAppleやGoogleのプラットフォーム上で行っているので、何かあればAppleやGoogleに苦情を入れる事が出来た。
今後は自分で各サービスに決裁情報を入力するので、その後にどうなるかはわからない。全ては自己責任になる。

プラットフォーム側もある程度審査するだろうが、それを回避するような事も多数発生することになるだろう。

プラットフォームとしてはそれによる危険が認知されることは自社の囲い込みに有利になることもあり得る。