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バックアップのすすめ

バックアップとは一般的にデータを他の場所に保存する事ですが、2022年7月に発生したauの回線障害によって、ようやく通信回線のバックアップに関しても注目が集まろうとしていると個人的には感じています。
(結局の所、データのバックアップと同様に多分誰もやらないでしょうが)

IT機器ほどバックアップがやりやすく、バックアップしておく事によって、何かあったときにも、ほぼ何の問題も無く業務、趣味、遊びなどなどを続ける事が可能になります。
この負担はたいしたことありません。

バックアップは誰でも簡単、機器のコスト負担はなし

バックアップ用に新たに機器等を買う必要は無く、新機種等の買換タイミングを多少短めにして、旧機種をバックアップにすればいいだけです。
もちろん、バックアップ用の機器を買うのも良いでしょう。

つまりこうです。

スマートフォンなら、仮に3年に一度買い替えている場合、3年後に下取りに出したりせずに、古い機種もそのまま使える状態にしておくだけです。
この場合、3年に1度の買い替えをそのままにしている場合、古い機種はタイミングによっては6年前の機種になってしまいますが、新しい機種が壊れた場合などにも以前の機種がそのまま使えます。サービスによりますが、登録しているアカウント等もそのままにしておけば、簡単に今までのデータも継続して使えます。

パソコンの場合も、同じように古い機種をそのまま保管しておくだけです。

どちらも、そのままどこかにバックアップ用として補完して置くのではなく、例えば家でながら見の動画視聴用に使う、スマートフォンは何かのゲーム専用にしておくなどして普段から使い、古い機種も常に活用しておくのがおすすめです。

このようなバックアップ用に古い機種も併用する場合は、ギリギリまで使わず、比較的早めに新しい機種に交換していった方が何かあったときも比較的に快適に使えます。
スマートフォンなら2から3年おき、パソコンなら3から4年おきくらいが現実的でしょうか。

通信回線はどうする

事業者の場合は考える必要がありますが、個人宅の通信回線をNTT系とKDDI系を引くというのはあまり現実的ではないです。
個人宅の場合、固定回線と携帯電話系の回線の2種類あればどちらかのバックアップは可能です。

固定回線と携帯電話系回線を用意している方は多いと思いますが、携帯電話系回線を複数用意している方は多くはないでしょう。

日本の場合、携帯電話系回線は、docomo系、au系、ソフトバンク系、楽天モバイル系があります。
楽天モバイルは2022年のプランの見直しで、最低料金が上がってしまいましたが、数百円程度から維持できる回線もあります。自分が何かあった時用の回線として、メイン回線とは別系列の回線を用意しましょう。

例えば、docomoをメインに使っていて、ahamoやドコモのMVNOをバックアップ回線にすることは意味が無いです。同じdocomoの回線ではなく、au、ソフトバンク、楽天モバイルなどのdocomoとは関係ない回線をバックアップにします。

例えば、ahamoがメイン回線なら、povoをバックアップにすれば、どちらかのサービスが止まった場合も問題なく通信サービスが利用出来ます。

最近はeSIMも普及し始めているので、積極的に使いましょう。eSIMなら1つの端末に物理SIMに加えてeSIMを入れておけるし、複数のeSIMの登録も可能です。複数設定しておけば、細い針金などを用意する必要なく、いつでも切り替えて使えます。

ネットサービスはどうする

スマートフォンが壊れる、パソコンが壊れる事は数年に一度はあり得ます。通信回線が障害で使えなくなることはめったにないですが、これらの障害に備える必要があります。
これらの障害以上にたびたび障害が発生しているのがネットサービスです。一般的なネットサービスの稼働率(SLA)は99.9%程度です。1000日に1日程度は止まる。これは100日に0.1日くらいになります。
つまり、3ヶ月に1度程度、2.4時間程度はサービスが止まる可能性があるという事です。
(Googleなどのどこかのサービスは実際に定期的に止まってます)

例えば電子メールはGmailをメインで使っている場合、Google系のサービスが止まった場合に連絡手段がなくなってしまいます。

電子メールはGmailに加えて、例えばMicrosoftのOutlookなどをバックアップ用に設定します。
チャットサービス等を使っている場合も、AmazonのAWS系列を使っているところをメインに使っているなら、MicrosoftのAzureかGoogle Cloudのどちらかを使っているサービスをバックアップ用に用意しておく位のことは必要です。

電源も気にする

外出先でスマートフォンの充電容量が減ったときのためなどに、モバイルバッテリーを持ち運ぶのは一般的かも知れないですが、自宅の電源はあまり考えていない方も多いと思われます。

最近は、自宅のバックアップ電源に使える大型のバッテリーも増えています。
以前は選択肢が少なすぎた太陽電池も、品揃えが増えているようです。

何らかの形で、自宅での電源バックアップも考えるようにしましょう。

端末、通信回線、サービスのバックアップに加えて緊急連絡先も用意して情報を共有しておこう

何かあっても通常業務が続けられるように、端末や通信回線のバックアップを用意しましょう。このような事は冗長化などとも言われていて、重大システムでは当たり前に行われている事です。
その上で、利用しているサービスの代替手段も用意しておきましょう。

特に普段やりとりしている人とは、メールアドレスや、メッセージアプリだけでなく、複数の連絡先を複数共有し、何かあったときに慌てないような他のサービスの利用についても共有しましょう。

このような準備体制は、BCP(Business Continuity Plan : 事業継続計画)と言われています。
機器やサービスでの体制を整えた上で、運用方法についてもしっかり体制を整えることが重要です。

もちろん、データのバックアップも行いましょう。

PDP-1

1950年代からやってるDX

2010年代後半からDX、Digital Transformationが重要だとして、各社が売り込み、導入に躍起になっていますが、このようなデジタルによる様々な改革は1950年代から名前と形を多少変えて繰り返されています。

DXとはデジタル化ではない

DXとデジタル化と勘違いして、紙ベースで行っていた業務をデジタル化しようという動きもありますが、DX自体はデジタル情報を活用してビジネスを変革させようというような動きです。

DXはすでにデジタル化はされている中で、その情報をどう活用しているかという事が重要であって、デジタル化自体はそれ以前の問題です。

実際に企業がDXにどのように取り組んでいるかをデルが2020年より開催している「中堅企業DXアクセラレーションプログラム」の内容をみると、デジタル化などはすでに終わらせ、実勢にどう活用していくかを各社が実施していることがよくわかります。

注目すべきは、大企業では無く中堅企業の情報システム部門では無い各事業部門の担当者がデジタル化された情報を、いかに活用するかを様々な方法で実際に実施して事業に生かしているという事です。

例えば、社内の売上げデータと、他のオープンデータと組み合わせて、オープンデータからの売上げ予測を分析するシステムを自分で設定して、業務計画に生かすのようなことを、デルのDXプログラムに参加している企業の担当者は行っています。

現在は2回目となるプログラムが開催されています。
https://www.dell.com/ja-jp/blog/dx-2-2/
DXを本気で活用したい方は、他社がどうやっているのかを確認する意味でも注目のプログラムです。

1950年代のEDPから続く情報改革

世界初の1チップとマイクロプロセッサといわれる、インテルの4004の登場は1971年。それ以前からコンピュータは存在し、DEC(現在のHP)のミニコンピュータPDP-1は1960年代に登場。
初期のメインフレームの日立製作所 HITAC 5020 は1963年に登場、日立の初のデジタルコンピュータ HIPAC MK-1 は1957年に登場した。
初期の商業コンピュータは真空管を使った1956年のRCA BIZMAC、1954年に初の量産されたされたIBM 650、主に米国政府に導入された1951年のUNIVAC Iなどがある。初の商業コンピュータはイギリスで開発され、1951年2月にマンチェスター大学に納入されたFerranti Mark 1と言われている。

このような状況で、1950年代は実際にコンピュータを導入する企業や組織、その検討が広まっていた時代で、人がやると何時間もかかる計算をコンピュータだと一瞬で出来るなどとして、EDPという考え方が広まったそうだ。

EDPはElectronic Data Processingの略で、その後ADP(Automatic Data Processing)、オンライン化したIDP(Integrated Data Processing)などに発展。
1960年代頃になると、これらを発展させた、経営情報システム(MIS, Management Information System)、1970年代には意思決定支援システム(DSS, Decision Support System)のようなシステムが登場。

参考 https://www.issj.net/is/02/index5.html

その後1980年代頃になるとマイクロコンピュータの発展によって大きな部屋に置いておくコンピュータが、事務所内に入っていくことでのオフィスオートメーション、いわゆるOA(Office Automation)につながっていく。

つまり、まだまだ一般企業にパーソナルコンピュータが入る30年前の、大型コンピュータがやっと大企業等に導入されるような状況からこのような用語が使われているということ。

その後は1990年代にパーソナルコンピュータは一人1台の時代へ、2000年代になると、携帯電話が普及。2010年代になると手のひらで使えるコンピュータ、スマートフォンが普及、クラウドサービスも一般化し、2010年代後半から始まるDXへとつながっていく。

形を変えてやってくるコンピュータ活用

1950年代のEDPから、2020年代のDXまで、70年間に様々なコンピュータ活用の悪く言えばバズワード(buzzword)が登場しました。

おそらく、2030年代、2040年代にも新しい名前を付けたこのような流れは登場するのでしょう。
それが量子コンピュータなのか、AIが本格的に普及した頃のなにかなのか、それとも今は存在しない、存在してても誰も知らない何かから来るのか誰もわからないでしょう。

DX自体は2004年に提唱されていたそうなので、そろそろ新しい概念はどこかで公表されていて、誰かがどこかで広めるのを待っている状況かもしれません。

確実に言えるのはDXの次の用語は確実に来るだろうということです。

Gameboy開発環境の情報を集めてみる

ゲームボーイカラーのCPU

プログラミング学習にはいろいろとやり方がありますが、なんだかんだであの伝説のポータブルゲーム機Gameboy(ゲームボーイ)用のソフト開発が一番いいのではないかと思って調べてみました。

もちろん、正規の開発環境は任天堂からしか提供されないですが、有志が勝手に調べた開発環境がかなり充実しています。
一般的なプログラムをやりたくなる目的の1つは「ゲームを作りたい」だと思います。それもWindowsなんかではなく、最終的にはゲーム専用機でやってみたい方が多いのではと思います。
実際にゲームを作っている方でも、任天堂のプラットフォームでゲームをリリースする夢を持って始めた方も多いのではと思います。

その夢に一番近いのがゲームボーイでの開発の気がします。
ゲームボーイなら8ビットCPUなので、コンピュータの基本的な事を学ぶのにシンプルで、アセンブラで機能のすべてを使った事もやろうと思えばやりやすい。ゲーム機本体自体も基本は十字キーとボタン、ディスプレイとスピーカーというシンプルな構成。
ここである程度出来るようになれば、コンピュータの深いところも理解出来たという事なので、これから出てくる新しい事なんかは簡単に応用できるようになるのではないでしょうか。

このゲームボーイのCPUはZ80と8080が混ざったような物なので、PCで一般的なCPUのx86の基本的な事が学べます。
この後にゲームボーイアドバンスの開発をかじれば、CPUはARMになるので、スマートフォンで一般的なARMの基本的な事が学べるでしょう。
いきなりセキュリティ関連でややこしい最新の64bit CPUから学習するよりも、ハードウェアの基本的な事は学びやすいはずです。

2022年現在利用出来る開発環境はC言語とアセンブラ。
まずはC言語である程度やってからアセンブラもちょっと足を踏み入れて、ちょっとでも出来るようになれば、今後の応用次第で何でも可能になるだろう。そんな流れです。
C言語をある程度知っているなら、いきなりアセンブラから入って苦労するというのもいいでしょう。

作ったプログラムをどうやって実機で動かすのかという問題はともかく、エミュレーターで動かせるので、実機自体は後でどうかすれば良いです。
実機は中古で数千円で購入できるので、その辺からどうにかすれば良いです。

そんなことで2022年現在の開発環境です。

ゲームボーイ開発環境

GB Studio

Windows、Mac、Linuxなどでローコード的にGameboyのゲームを開発できる環境。
入門の入門によさそう。

https://www.gbstudio.dev

GBDK

2001年までのGameboy Development Kitが2020年に新しくリブートされた。
C言語とアセンブラで開発出来る。

http://gbdk.sourceforge.net
https://sourceforge.net/projects/gbdk/

https://github.com/gbdk-2020/gbdk-2020

RGBDS

Rednex Game Boy Development System。アセンブラで開発出来る。

https://github.com/gbdev/rgbds
https://rgbds.gbdev.io

WLA-DX

アセンブラで開発出来る。

https://github.com/vhelin/wla-dx

デバッガ

BGB

http://bgb.bircd.org

各種情報源

https://gbdev.io

Gameboy Development Wiki
https://gbdev.gg8.se/wiki/articles/Main_Page

GameBoy Dev’rs
http://www.devrs.com/gb/

PD Roms
https://pdroms.de

https://github.com/gitendo/helloworld
https://gbdev.gg8.se/files/roms/blargg-gb-tests/

コミュニティ

Gameboy Development Forum
https://gbdev.gg8.se/forums/index.php

日本語の情報源

http://boy.game-pc7.com
http://gb-dev.blogspot.com

http://mydocuments.g2.xrea.com/html/gb/gb.html
https://www.dkrk-blog.net/game/gb_dev_basic
https://www.wizforest.com/diary/120123.html

Mac Studioは高いのかをWindows系と比較してみる

AppleからM1 Maxを2個つなげたM1 Ultraを搭載するMac Studioが日本時間2022年3月9日に発表されました。
価格は25万円くらいからですが、Windows系との価格を比較してみます。

OMEN by HP 45L

例えばHP by Omen 45Lは水冷モジュールを別に配置する特徴的な製品ですが、12コア、20スレッドのCore i7-12700K、NVIDIA GeForce RTX 3080 Ti、メモリ32GB、ストレージ2TBという構成で税込418,000円。

ゲーミングパソコンとしては標準的な価格でしょう。

M1 MaxのMac Studio
M1 UltraのMac Studio

Mac Studioは10コアのM1 Maxと20コアのM1 Ultraモデルで価格差が大きく、M1 Max、メモリ32GB、ストレージ2TBの構成にすると315,800円。
M1 Ultra、メモリ64GB、ストレージ2TBの構成だと543,800円。

この構成時のSoC詳細
20コアCPU、48コアGPU、32コアNeural Engine搭載Apple M1 Ultra
10コアCPU、24コアGPU、16コアNeural Engine搭載Apple M1 Max

大手メーカー製ゲーミングPCとしてカスタマイズ項目が多いAlienware Aurora R13 プレミアムで比較してみます。ここで比較したM1 Ultraモデルと同程度の価格にすると

Alienware Aurora R13

Core i9-12900F 16コア24スレッド、NVIDIA GeForce RTX 3080 Ti 12GB、メモリ64GB、ストレージ2TBは3月9日現在の割引き後で554,896円。

Mac StudioのSoC
Mac Studioのストレージ

Mac StudioはM1 Maxでストレージ2TBにして最大構成にすると40万円弱。ストレージを8TBにすると60万円弱。M1 Ultraにした場合はプラス16万円から27万円で90万円程度。

Mac Studioは電源内蔵で圧倒的な省スペース、4kg以下の軽量、多分大きなデスクトップパソコンほどの静音性という利点があります。

Windows系の高スペック製品の方がカスタマイズ項目が多く、購入後に自分で何とかできる部分も多い、なによりもCPU含めて様々な要素がオープン。

どの構成にすると性能が近くなるのかは今のところ不明ですが、せっかくだからSoCはM1 Ultraにすると一気に高くなりますが、Windowsと比べてどっちが高いということもない状況の用です。

Adobe製品のApple Silicon最適化を考える

IntelからApple Siliconへ移行したMacBook Proなどが登場し、各ソフトがApple Siliconに順次ネイティブ対応しています。
その中でもAdobe製品は単なるネイティブ対応に加え、Apple Siliconへの最適化がかなり進んでいます。

定期的なAdobe CC製品のアップデートの中で、AdobeはApple Siliconに最適化したことで数倍高速になったことをアピールしています。
そもそもこのApple Siliconの最適化は他のCPUやGPUに比べてどうなんでしょうか。

2022年2月8日発表したAdobe Premier Proの「音声のテキスト化」に関するアップデートではオフラインのテキスト化に対応し、Core i9(12900K)とApple M1で3倍高速に、他のCPUでは2倍とされています。

今回はApple M1シリーズに加えて、なぜかIntel Core i9向けにも最適化がされたようです。
CPUのどの機能を使っているのかなどは不明ですが、特定のCPUに真っ先に対応するというのはどのような考えでやっているのでしょうか。

技術者的視点で考えてみる

年に一度開催するAdobe製品のクリエイター向けイベントAdobe MAXの中に、Sneaksという人気のイベントがあります。
これは同社の技術者が今後製品に搭載するかどうかは不明ながら、ユーザーがビックリするような機能を紹介するイベントです。

今では当たり前に使える画像に写っている物を消したりなど、初めてお披露目したときはビックリ仰天するような事、すごかったけどどっかに行った物もある気がしますが、多くのデモは公開から数年程度で製品に実装されています。

注目なのがこのようなデモ自体では無く、これをやる技術者がいるし、社内がそのような体制になっているという事です。

おそらく、次のMAX用にこんな機能を開発しろと会社が命令しているのでは無く、技術者が自主的に新技術を開発したり研究しているのでしょう。

技術者的には上司に言われた誰かが適当に実装した結果のつまらないバグとりより、クールな新機能を実装したいわけで、

今注目の新CPUは最適化するとかなり早くなりそうだからやってみよう。実際、やってみたら数倍高速化した。これをやった俺ってすごい。

のような経緯で、技術者が自主的にやっているに違いありません。
Windows含めて最もユーザーが多いだろIntel Core i7の各CPUに最適化する事でも何割かは高速化できるでしょうが、よりクールなのは新しいアーキテクチャのApple Siliconです。