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毎月のように変わる日本入国時の税関制度2025

日本入国時の税関制度は、全員が紙に申告書を書いて、税関職員のチェックを個別に受けて入国を許可されるという制度でしたが、Visit Japan Webという事前にオンラインで申請できる制度が2021年に始まりました。

この制度は単に紙に書いていた物をデジタル化しただけで、その手続き自体は紙への手書き入力が無くなっただけのの物でした。
この実際の税関での手続きは、数ヶ月おきに変わっていて、年に数回でも外国に行く方の場合、毎回制度が変わるためさっぱりわかりません。

特に意味不明なのは、スマートフォンなどで手続き後に、スマートフォンでQRコードを表示させて、税関を通る前に設置されている端末でパスポートとともに自分で入力操作が必要になる手続きです。
このQRコード手続きは2023年頃から始まったような気がしますが、2025年になってこの手続きがようやくまともになり始めたようです。

ちなみに、どこの国でも入国審査、税関検査があります。
入国審査はイミグレーション、税関審査はカスタムなどと英語では言います。

税関審査は入国時の持ち物などに関する審査です。
国によっては基本素通りの場合もあります。

2025年の日本入国時の税関制度

日本の場合いまだに紙の申請書は利用でき、有人のゲートを使えるようですが、電子申請の場合は2025年から税関検査場電子申告ゲートというのが利用されるようになりました。

いろいろありますが、2025年現在、よくわからない場合は紙の申告書を使うことを推奨します。

税関検査場電子申告ゲートは申告済みの本人を顔認証で認識して、自動通過できる制度のようです。

そのための電子申請はVisit Japan Webで事前に行いますが、各種入力が終わった後に必ず手荷物受取所の税関前にある端末で、自分のスマートフォンでQRコードで表示させ、そのQRコードをパスポートとともに入力するという謎の儀式があります。
この一連の儀式が一番謎で、時間がかかる物になります。

入力内容等はオンラインで認証済み、パスポートや顔認証は入国審査で検査済みなのに、税関で再度端末に入力させるという制度は何かがおかしいでしょう。
そのうちこのあたりの儀式も変わっていくと思います。

このQRコードなどを読み取らす端末は、手荷物受け取り所にランダムに置かれている場合、税関検査場電子申告ゲート前に並んでおかれている場合があります。

旅行者はたいていの場合、飛行機の到着単位になるので、一度に数百人単位が申請しようとするため、混んでいるときと混んでいないときがはっきり分かれます。

オンラインでの申請はいつでも出来ますが、端末への入力は、その端末が使えないと出来ないので、混んでいないときに行うことを推奨します。例えば荷物が出てこないときに申請だけ先に行って、QRコードとパスポートで税関検査場電子申告ゲートを素通り出来る状態にしておくという事です。

これをやっていないと、QRコード入力の入力待ち列に並ばないと行けなくなります。

税関検査場電子申告ゲートは、事前にQRコードなどを入力した人を顔認証で素通りさせる制度になります。
素通り出来ないと判断された場合のみ、別途検査になるようです。

いろいろと無駄だらけの制度ですが、そのうちいろんな制度が変わると思います。

繰り返しますが、紙に書く従来の制度を使えばいいです。

さいたま市長選挙2025年5月25日投開票

さいたま市長選挙2025年5月25日投開票

立候補者

加川義光 (共産党)
清水勇人 (現職、公明党推薦)
沢田良 (日本維新の会 第49回衆議員議員比例当選)
小袋成彬 (若者)
西内聡雄 (日本保守党)

投票率

当日有権者数 1,098,408人
投票総数 392,996人 (期日前投票数124,004人)
投票率 35.78%

過去の投票率
2021年 28.70%
2017年 31.44%
2013年 37.98% 打倒現職を目指す有力候補が立候補
2009年 42.78% 3期目を目指す相川宗一が清水勇人に破れる
2005年 35.51%

結果

加川義光 25,946 (6.60%)
清水勇人 177,217 (45.09%)
沢田良 97,160 (24.72%)
小袋成彬 32,836 (8.36%)
西内聡雄 55,395 (14.10%)

まとめ

投票率は特に争点がないなかで前回より大幅に上がった物の、一般的には低いまま。
2009年が直近で最も大きな争いとなったが、それでも42%なので、さいたま市民の市政への関心の低さは以前から変わらず。
多くの市民は現状を可もなく不可もないと考えており、自分が投票したところで何も変わらない、是非当選してほしいと思うような候補が特に立候補していないなどが主な理由と考えられる。
そういった候補がいた場合、2013年のさいたま市北区、旧浦和地域の情勢から、投票率は多少なりとも上がることはわかる。

各陣営をみると、現職が強いが、共産党が6.6%しかとれず他の候補より低く、日本維新の会が次点、その次に保守党となっている。

Nintendo Switch 2のNVIDIAカスタムチップ その1

Nintendo Switch 2が発表され、その後NVIDIAからカスタムチップを使用していることが公表されました。

以前の考察

以前はTegraの後継をカスタムした物が使われるのではと推察しましたが、結局、これに該当するSoC自体が無く、NVIDIAがNintendo用にカスタムしたチップが採用されたのではと推定されます。

NVIDIAは「専用の RT コアと Tensor コアを備えた NVIDIA GPU 搭載のカスタム NVIDIA プロセッサ」「TVモードでは最大で 4K ゲーミングを、携帯モードでは 1080 P で最大 120 FPS を可能に」「HDR と AI アップスケーリングをサポート」「「Nintendo Switch」の 10 倍のグラフィックス パフォーマンス」「携帯モードでは、NVIDIA G-SYNC による可変フレッシュ レート」としています。

https://blogs.nvidia.com/blog/nintendo-switch-2-leveled-up-with-nvidia-ai-powered-dlss-and-4k-gaming

このあたりの各種性能から、どの世代の性能を搭載したチップなのかは何となくわかってくるかも知れません。

Tensorコアの世代
第1世代 (Volta)、第2世代 (Turing)、第3世代 (Ampere)、第4世代 (Hopper, Ada Lovelace)、第5世代 (Blackwell)

RTコアの世代
第1世代 (Turing)、第2世代 (Ampere)、第3世代 (Hopper, Ada Lovelace)、第4世代 (Blackwell)

Tegra X1 初代Switchに搭載されている物と同等のSoC

Cortex-A57 4コア + Cortex-A53 4コア
1.9 GHz 2 MB + 0.5 MB
Maxwell 256コア

NVIDIAのGPUアーキテクチャ

2012年 Kepler
2014年 Maxwell
2016年 Pascal
2018年 Turing – GeForce RTX 20
2020年 Ampere – GeForce RTX 30
2022年 Ada Lovelace – GeForce RTX 40
2024年 Blackwell – GeForce RTX 50
2026年? Rubin

TSMCの製造プロセス

20nm 2014年から
14nm 2014年から (15FFや12FFCなど)
10nm 2017年から (10FF)
7nm 2018年から (N7、N6など)
5nm 2020年から (N5、4N、N4など)
3nm 2022年から (N3など)
2nm 2025年から? (N2など)

DLSS

DLSSはDeep learning super samplingの略で、NVIDIAのGPU内のTensor Coreなどが超解像などの技術を使って、実際にGPUが生成する画像の何倍もの画像をAIが自動生成するような技術。

単純なアップスケーリングだけでなく、Ray Reconstruction、マルチフレーム生成など様々な技術が使われ、GPUが出力する画像以上の画像をAIによって作り出しているような技術になります。
より高解像度で、フレームレートが高い画像をAIが作り出す技術になります。

バージョン毎にハードウェアの仕様、ソフトウェア的な対応があり、旧世代のGPUでも一部機能が使えるなどしています。

どの世代のTensor Coreが入っているかよって、ハードウェア的な限界が決まってくるので、Switch 2のカスタムチップがどの世代の技術を取り込んでいるかが注目されます。
2025年リリースで、バッテリー駆動も可能な製品なので、DLSS 4.0は難しいのかも知れません。普通に考えればDLSS 2.0レベルの物は確実だろうし、場合によってはDLSS 3.5くらいまで行くかも知れません。

主なサポート
DLSS 1.0 Turing
DLSS 2.0 Ampere
DLSS 3.0 Ada Lovelace
DLSS 4.0 Blackwell

Duolingoがどのくらい役立つサービスか考える

Duolingoは語学学習サービスでしたが、数学や音楽も追加されて総合的な学習サービスを目指しているようです。ここでは語学学習サービス特に日本語話者が英語を学習するツールとしてのDuolingoを考えます。

日本語話者の場合、日本語で学べるのは英語、中国語、韓国語、フランス語、スペイン語ですが、例えば英語で学ぶならさらに多くの言語が学べ、学べる内容もそれぞれ異なります。
例えば、どの言語で学ぶ場合も中国語は基本的に北京語の学習になりますが、広東語は北京語からしか学べないなど、何語で何を学ぶかによって学べる内容は異なります。
(2025年2月現在)

このDuolingoで英語を学ぶ場合に、どのくらいの時間がかかるのかを計算してみます。
また、実際にどのくらい出来るようになるのかを考えてみます。

Duolingoで学べるレベル

Duolingoは言語を中心に基本無料で学習できるサービスです。

学習出来るレベルは、どの言語を何語で学ぶかによってかわります。
日本語話者が英語を学ぶ場合、非ネイティブとして十分なレベルと言える、CEFRのB2レベルまでを学べるサービスです。
言語によってはA1レベルまでの物もあります。
CEFRとはヨーロッパ言語共通参照枠のことで、単純に何となく意味がわかる状態ではなく、4技能と言われる、読む、書く、聞く、話すの総合的な能力になります。

DuolingoではCEFRのレベルを「猫が遊ばない」状況の文章レベルを例に出して、このような例を出しています。

猫が遊んでいない状況のCEFRレベル別表現例

A1 猫が遊んでいない。
A2 おもちゃをもっと動かしてみよう。
B1 僕にやらせて。ひもをもっと揺すれば遊んでくれるんじゃないかな。
B2 お店で、もうひとつの猫じゃらしを買うべきだったね。もっと動きがあったから、もっと気に入ってくれただろうに。
C1 猫がおもちゃで遊ばないと決断するに至ったいくつかの要因について考察してみよう。
C2 当該ネコ科動物の玩具に対し、少々の運動エネルギー量を増加させれば、同動物は無気力な天性から脱して遊び心を発揮するかもしれない。

https://blog.duolingo.com/ja/cefr-language-levels

C2レベルだとほとんどの母国語話者であっても、読めばわかるが、書くならじっくり考えないと出来ない、もしくはできる人は限られる内容。いきなりスピーキングすることはほとんどの母国語話者でも困難なレベルになります。
一般的な母国語話者の言語レベル(書く、話すレベルの場合)はC1に行っていればいい方ではと思います。
外国語で一般的に問題ないレベルなら、B2レベルでしょう。B1でも十分と思いますが、Duolingoは多くの言語で、そのB2レベルまでの学習が出来ます。

Duolingoで学ぶ言語等によってはA1、A2レベルまでの場合もあるようです。
A1レベルでも基本的な挨拶等が出来るだけでもだいぶ良い状態ですし、A2レベルでも本当の意味でそのレベルをしっかり身につけていれば、その言語での基本的な意思疎通は出来るのではと思います。

Duolingoでは具体的に何をやるのか

Duolingoは、一般的な言語学習でよくある文法の学習は基本的にやりません。その言語の型を徹底反復し、身につける事を中心としたサービスになっています。

必要に応じて、英語で未来の事を表現するならwillを使いますよ、みたいな事は一瞬出てきますが、英文法の学習っぽいのは出てきません。
英語なら、三単現のs、He なら続くのは like ではなく likes。I ならbe動詞は is ではなく am みたいなことも、文法の座学としては学習しません。
このようなことを文法知識抜きに徹底反復学習します。結果としてその英語の文法、型を理屈ではなく、定着させて身につける学習サービスと言ってもいいかもしれません。

例えば He _?_ soccer. という文章で _?_ に入れる単語を play か plays のどちらかを選ぶような問題があります。
play を選んだ場合は間違いとだけでるだけで、playsが正解の理由は説明されません。
このような問題を何度も解くことで、文法上の理由など理屈としてはわからないが He なら play ではなく plays が正しいといことを徹底反復して身につけます。

なお、間違いの理由はDuolingo Maxという有料サービスにすると、生成AIによる解説が表示されます。

Duolingo Maxにしなくても、2025年現在、Google GeminiやChatGPTなどを無料で使う範囲で「He play soccer. が英文法的に間違いの理由を教えてください」などと入力すれば必要十分な回答が出てきます。
Duolingo自体を無料で使い、文法解説も無料で済ますことも可能ではあります。

言語の学習は、知識として一度学習して終わりではなく、継続して練習し、しっかりと身につけることが重要です。Duolingoでは、そのための習慣化をゲーミフィケーションとして提供するサービスです。

Duolingoで完璧を目指すのは無駄

Duolingoは使われる単語数が限られ、基本的には簡単な内容の反復になるので内容は難しくないです。
無料ユーザーの場合は、間違うとライフが減るので、完璧を目指そうとする方もいるでしょうが、完璧に回答するのはDuolingoのシステム的に無理です。
Duolingo自体が完璧ではないからです。

例えば英語の文章の意味を、日本語のパーツを並べ替える問題は、英語の知識というよりも一種のパズルのようなっていたりします。他にも、てにをはが気になる内容がでてきたり、これでも問題ないだろというような内容で、解答が間違いになったりすることが発生します。
日本語から英語にする物でも、どちらでも意味が通じる内容で間違いになる事もあります。

また、今、何と言いましたかみたいな問題が出ますが、問題を出す位置を間違えているようなこともあります。
次の内容を聞かないとわからない内容が出てきて、英語の知識ではなく、勘で答えるしかないパターンもあります。

実際にどこまで出来るようになるのか

Duolingoで注目なのは、単に文章を何となく頑張れば理解できるようになる文法学習中心ではないということです。基本的な英語構文などを、徹底反復することで、文法事項抜きにその英語の型をしっかりと身につける事が出来るサービスだという事です。

例えば、初心者や中級者レベルの英会話では、英語を話すのに、いったん日本語で表現したいことを考え、日本語から英語訳し、その内容を口から出していると思います。
多くの場合は、日本語から英語に訳すことが出来ず、英語での表現方法がわからない状態になります。
出来ても、それっぽい英文は一瞬で作れるかも知れません。作れたとしても、冠詞、複数形のような英文法の基本すら、会話中に文法的に正確な英文で作れるか、さらに正しく発音できるかは多少学習したくらいでは怪しいです。
一般的には、ある程度学習すれば、じっくり考えればできる状態にはなるので、時間をかけられる英作文の問題で、正確に書く事は可能かも知れません。
会話の時に、一瞬で正確に話せるレベルの英作文をするのは難しいのではと思います。

Duolingoではそれを出来るようにするための反復学習が中心のサービスです。学習と言うよりも練習や訓練と言った方がいいかもしれません。
これはいわゆる瞬間英作文に似た練習です。

Duolingoでは、話された内容で正しい物を選ぶ、一部が抜けている文章から単語を選ぶなどから学習が始まります。
その後、抜けている単語を選ぶから、自分でその単語を入力する、バラバラの単語を正しく並べ替える、すべてを単語を自分で入力して文章を作るなど、徐々に難しくなっていきます。
最終的に出てきた表現は、自分ですべての文章を正しいスペルで入力出来る状態にします。

この学習内容は、徐々に難しくなっていきますが、一度学習したら終わりではないです。
以前学習した内容は、先に進んでも突然出てきて、覚えているかを確認しています。一度学習した内容は自分で復習しなくても、自然に徹底反復出来るようになっています。

このように徹底反復することで、文法を知識として学習するのではなく、その言語の基礎を徹底的に繰り返し学習し、自然に身につける、定着させるような状態にすることです。

例えば初級A1というレベルで次のような文章を学習します。
これを一瞬で正しい英語に出来るか確認してみてください。

クレジットカードで払えますか。
あのピエロはなぜアメフト(football)の試合にいるのですか。

このレベルの英文を余裕で正しく英作文出来ない場合は、飛び級などせずに最も初期段階からDuolingoで学習をすることをおすすめします。
今の英文の例は次のようになります。

Can I pay with a credit card?
Why is that clown at the football game?

英文を読めば簡単だと思う方が多いと思います。しかし、この英文を一瞬作れるレベルの方は多くはないのではと思います。

このレベルは初級A1というDuolingo内では、セクション2で学習する内容です。
セクション2は、本当に初期段階の学習です。これをやるだけでも、この程度の英文はある程度作れるようになります。

ここではaやtheなどの冠詞が出てきますが、初級レベルでは3単元のs、複数形などのような英語の基礎をしっかりと反復学習します。
そのような文法事項の反復学習に加えて、単語の学習もしていきます。

これは本当に初期段階で、さらに学習レベルが上がると、より複雑な文章の学習に入っていきますが、単語自体も全く知らないレベルから徐々に学習し、単語も徐々に増やして行きます。

本当に何も知らない文法や単語なども見たことも聞いた事もない言語を、本当に初めての状態から身につけられるのが、このサービスの特徴となります。

A1レベルのセクションで学ぶ単語数は1300語前後のようです。つまり日本の中学生レベルの単語よりは少ないです。
例えば前述の例だとピエロという単語が出てきたりするので、すべて完璧な人は多くはないかと思います。

Duolingoでの学習に向いている人

例えば現役の学校以外では勉強しない中学生くらいが、このサービスを3年間1日30分くらいやるだけで、英語の成績は格段に上がると思います。
また、英語がさっぱりな大人が、文法や単語の学習を別途しなくても、同じく毎日30分やるだけで、1年後には英語の基礎がかなり身につくのではと思います。

向いていないのは、例えば、基礎はそれなりにできるような人が、手っ取り早くTOEICで高得点を出したい、英検2級、準1級を取りたいような場合の学習です。
これらの学習では高度な単語や文法知識が必要になりますが、Duolingoでは学問的な文法学習はほぼやらないので、これだけで完結させるのは厳しいです。
とは言え、基礎を徹底的にやるので、このレベルの人の場合は、基礎力向上には役立ちます。
自分は英語能力がかなりあり、こんな基礎を徹底反復するのはプライドが許さないような方もいるようですが、そういった方は、自分が望む高度な英文法を別途学んでください。

また、スピーキングですが、Duolingo内でもある程度出来ますし、有料サービスのDuolingo Maxを使えば出来ますが、スピーキング学習はそれに特化したサービスを別途利用した方が効率が良いでしょう。
スピーキングの基礎となる、英語の文章の組み立て方、瞬間英作文的な使い方は可能です。

文法も同じで、Duolingoで英語の型を徹底反復しながら、文法学習を別途やったり、単語の暗記も別途行った方が全体的な理解度は上がると思います。

Duolingoでの英語学習にかかる時間は

Duolingoは各レベル毎にセクションが分かれています。
そのセクション内にユニットがあり、それぞれのユニットでテーマ毎に学習していく形です。

そのユニット内にパターン違いのレッスンが複数あり、1つのレッスンはおおむね3分前後で完了します。
ユニット内のレッスンは25程度あります。1つのユニットを連続して行った場合で1時間強ほど、おおむね1時間半程度かかります。

ユニットが8あるセクション1の場合なら、1ユニットに1時間かからないと思うので、8時間程度でしょうか。
セクション2以降はユニットが25前後あるので、単純計算でセクション1の3倍の時間がかかります。この個別ユニットを終わらす時間の目安が1時間半程度です。

DuolingoスコアCEFRDuolingoセクションセクション内のユニット数セクション
学習時間目安
(時間)
参考レベル
0-9超初級A1セクション188
10-19初級A1セクション22538
20-29上級A1セクション32538高校受験
30-59A2セクション46090
60-79初級B1セクション55176
80-99上級B1セクション65278大学受験
100-114初級B2セクション73654
115-129上級B2セクション83654英検準1級
130-160C1、C2
Duolingoの英語セクション、ユニット数

CEFR A1レベルのセクション1から3は合計58ユニットあるため、学習時間は80時間前後です。
1日2時間学習しても、1ヶ月半前後はかかります。

セクション8までを同じペースで学習した場合、合計で440時間程度はかかります。
Duolingoで1日1時間学習でCEFR B2レベルがそこそこ出来るようになるのにかかるのは、1年数ヶ月かかる計算です。
1日2時間なら、半年強です。

注意したいのが、1つユニット、1つのセクションを終わらせたら、そのレベルが完璧になるわけでは無いということです。
学校の授業で各学年の授業を受けたら完璧になるわけでは無いのと同じです。

Duolingoの各セクションを終わらせるという意味

完璧はともかく、ある程度、身についた状態にはなりますが、もう二度と学習しないでもいいレベルになったとは言えません。
単純にこのレベルの英語の練習した英語の型を、徹底反復練習を一定時間やって、その時はある程度頭に残ったというだけです。
そのレベルの内容がどれだけ身についたかは本人がどれだけDuolingo内で学習したか、それ以外でも学習したかなどによって変わってきます。

さらにその内容を実践で使えるか、1年後も忘れないかは、その後の努力によります。

前述したように、学問としての文法や単語はこれだけでは全く足りないです。
例えばセクション8は英文法的に準1級レベルになりますが、これだけで英語を学習していた場合、英検準1級には合格出来ないでしょう。
このレベルの英語の型を徹底反復学習したというだけなので、このレベルのテストが完全に合格レベルになっているか、学習した表現をすべてスラスラ言えるかはまた別の話になります。

とはいえ、ある程度は出来るようになっているので、セクション8まで終わったなら、その数セクション前は、更に反復練習の回数が多いので、だいぶできるようになっていると思います
セクション8を終わらせられたら、セクション6はそれ以上に出来るようになっているし、セクション4はかなり出来るようになっているでしょう。

英語の練習は一長一短には行かないですが、ある程度使えるようになるのは確実なので、ある程度出来るようになったら、さらにレベルを上げるために学習を続ける必要はあります。

結論

Duolingoではある程度出来るようになるが、完璧にペラペラになるのは難しい。

補足 Duolingoは有料プランに入った方がいいか

1日1時間などガッツリ学習したい場合は、なるべく早い段階でDuolingo Superに入りましょう。
広告の時間が無駄に思わない場合は入らないでも良いですが、この無駄な時間を更に学習に使えると考えれば、有料プランはタダみたいな物です。

ただし、広告表示されている間に、間違えた内容を調べる復習時間にする、学習した内容を別途学習する時間にするという事も出来なくも無いです。
うまく活用しましょう。

補足 飛び級制度は使った方がいいか

自分で学習したいレベルに合わせて、セクション丸ごと飛び級、セクション内のユニット毎に飛び級が可能です。

ご自身の英語のレベルによりますが、一番初めのセクションから飛び級せずに学習しましょう。
あまりにも簡単すぎる場合でも、三単現のsを会話中に自在に正確に使いこなせるようなレベルの方なら、飛び級も問題ないかも知れませんが、そんな人は一部の方だけで、英語の学習が必用な段階の方ではないのではと思います。

どうしても飛び級をするなら、各セクションで、前半の星マークのレッスンが完璧かなのかを確認してからにしても悪くないと思います。
飛び級時にちょっとでも難しいなと思うなら、飛び級を止めて、その前の段階の学習をしっかりやりましょう。

速読速聴・英単語Basic2400 ver.4 は初級の割にレベルの高い単語帳

受験向け英単語帳には大きく分けて3パターンあります。
1つの見出し語に1つの意味と例文が単純に並ぶ系のターゲットシリーズなど、1つの単語にコロケーションを意識した短いフレーズがあるシステム英単語シリーズ、文章の中で英単語を覚える速読英単語シリーズなど。

他に、この3パターンをうまく取り入れた単語帳、1つの例文で複数の単語・熟語などを覚えられるDUOシリーズ、単語の意味だけに特化したSPARTAシリーズなどもあります。

英語の学習では音読が重要で、単語帳で音読する場合、最終的には文章で覚えるタイプの単語帳で音読するのが学習効果は高いでしょう。

その文章で覚えるタイプの単語帳で有名なのは速読英単語シリーズですが、他にも何種類かあります。
その中の1つが速読速聴・英単語シリーズです。

速読速聴・英単語シリーズは大きく分けて4つのレベル分けがあり、用途別に合計8冊あります。
代表的な物を大きく分けると

CEFRレベルでA1からA2、英検3級から準2級がBasic2400
CEFRレベルでA2からB1、英検準2級から2級がDaily1500
CEFRレベルでB1からB2、英検2級から準1級がCore1900
CEFRレベルでB1、英検1級がAdvanced1100

のようなイメージになりますが、例えば初級向けのBasic2400で使われている単語は、一部で初級とは言えない物が入っています。
このあたりは、受験向けが主なターゲットではないことが影響していそうです。

速読速聴・英単語シリーズは少々レベルが高い

例えばBasic2400内のPart 2で使われている「dizzy」はターゲットシリーズでは1900でようやく、システム英単語もBasicでは出てこない単語で、他の単語帳では標準レベルの単語ですが、これでは初級の単語として出てきます。
「further」はシステム英単語Basicの関連語で出てくるが、ターゲットシリーズでは出てこない単語で、速読英単語 標準編で出てくる単語です。

つまり、速読速聴・英単語シリーズで使われている単語は、他の同レベルの受験向け単語帳には出てこない単語がちょくちょく出てくる単語帳ということです。
単語帳自体が初めてで、基礎的な単語が固まっていない段階で速読速聴・英単語シリーズを使うと、かなり難しいと感じるのではと思います。

例えばターゲット1200の後に、長文で音読して単語を固める場合、初級だからと速読速聴・英単語シリーズBasic2500を使うのは少々敷居が高いです。
ターゲット1200の後に使う長文系単語帳なら、速読速聴・英単語Basic2500ではなく、速読英単語 入門編や英単語ターゲットR 1200を使って固め、さらに、その上のターゲット1400を覚え、英単語ターゲットR 1400あたりで単語を固めて、音読自体の学習をした後に、速読速聴・英単語シリーズBasic2400、速読速聴・英単語シリーズDaily1500などに進んでいった方が効果的でしょう。

速読速聴・英単語シリーズBasic2400の良い点としては、基本動詞、前置詞などのコアミーニングの解説が各単語1ページあるところです。
他の単語帳で、意味自体を覚え、文法も多少学習した上で、速読速聴・英単語シリーズBasic2400で音読し、各ページの内容もしっかり学習すれば、基礎力の向上が期待できます。
単語自体については例えば「dizzy」は長文として以外でも、病気単語一覧の欄に載っており、初心者でもいつ使うかわからない単語を一括して学習できるという利点もあります。

他の長文系では、英単語ターゲットRシリーズも、長文の中にひとつ1のレベルに乗っている単語が使われていたりします。
何を使っても、学習後に必ず出てくるわからない単語を、文法や語源などから推測する事を学ぶという意味ではどちらも同じかも知れませんが、速読速聴・英単語シリーズはわからない単語に出会う率がかなり高いので、まずはそのレベルで使われる単語自体を学習してから、そのレベルを更に高めるための学習教材として、音読などで活用した方がより効果的だと思います。

レベルが高いという事はそれだけ効果があるという事

大学受験生レベルだと、まずは速読速聴・英単語Core1900から入ろうとするかも知れませんが、単語を覚えるだけの目的なら問題なくても、音読ということではハードルがかなり高いです。
Basic2400、Daily1500がしっかり音読できる状態にしてから、Core1900に進むことをおすすめします。

しっかり音読できる状態とは、シャドーイング出来るくらいのレベルになってからということです。ここで言うシャドーイングとは、文字を見ないで音声だけを聞いてそのまま同じように発音することです。

例えばBasic2400の音声の場合、Part 1は30から60wpm、Part 2は70から120wpm、Part 3は80から130wpmになっています。
発音等に問題なく、聞き取り自体が出来る場合で、Part 1は多少練習している人なら初見でも出来る速度、Part 3はより現実的な速度で初心者がいきなりやるには難しい速度です。

Part 3でシャドーイング出来るレベルなら、聞き取りや単語力もそれなりについている状態です。

これを出来るようにするには、音読自体が出来るようになっている必要があります。
音読はただ単に読むのではなく、しっかり文章の意味を正しく理解出来る状態で読まないと意味がありません。もちろん多読、日本語であっても文章を読むというのは、文章の内容を理解して読むという事です。

英文の場合は、単語、熟語、英語の構文などをしっかり把握していないと読めません。
Basic2400の場合は単語をつなげただけのフィーリング読みで何となくの意味はわかると思いますが、このレベルこそ、主語、述語などの関係をしっかり学習し、理解出来る状態にしたうえで読むべきです。

そのためには単語の知識を含め、文法、読解の学習は必要になります。
音読は、ある程度読解の学習が進んだ状態で行うのが適切です。

まとめると、速読速聴・英単語シリーズは、それで使われている英単語、文法の1つ上のレベルがある程度出来た段階の音読向けに良いシリーズです。

速読速聴・英単語シリーズの多読教材としての使い方
https://wakarunavi.com/2024/12/2296