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メモ

テレビ番組のやらせ、演出、ドキュメンタリーの違い

テレビ番組は基本的にすべて演出やマーケティング的な物でしかない。

ニュースには演出はないと考える人も多いようだが、例えば街頭インタビューは、素人が該当でインタビューされた物。基本的にそれ自体に演出はないが、ニュースの内容に合わせて、ちょうどいいコメントが採用されている。つまり、ニュース番組内で演出された物だけが流されている。
政府要人などの発言も部分を切り取って編集した演出された上で流されるし、会見その他も、ニュース番組が報道したい都合の良い物だけが流されていると考えるといい。

バラエティー番組は全てに演出が入っており、この演出をやらせと勘違いしている人もいるが、全ては番組内で放送する上で面白くなるように演出されている。
撮影時に面白くない物でも、おもしろく編集して面白くすると言うことも可能。これも演出の1つ。
バラエティー番組の演出すら嫌がる人がいるようだが、こうなるとドキュメンタリーしかない。

唯一、撮影時に演出がないのがドキュメンタリーだが、そのドキュメンタリーでも撮影方法によってはほぼ演出されているような場合もあるし、結果的に演出やなんらかのマーケティング戦略の1つとなっている事もある。
最終的にはそれを編集した物のバイヤスがかかることになるので、演出されていると言えないこともない。

これらの演出等は多数の視聴者に向けたものなので、どうしても仕方の無いところ。
このような、テレビなどの映像だけでなく、演出は日常的にやられている。

誰かが見て聞いた物を、友人や家族などの他人に話すときも、その話す相手によって内容を微妙に変えて自分の中で演出して話すのと同じだ。

要するに、自分が直接観て聞いた物以外は、何らかの演出によりバイアスがかかっている。
エンターテインメントとしてのテレビ番組は演出がある事を前提に楽しむ物で、そんなことをいちいち気にしている人の気が知れない。

2017年衆議院議員選挙 埼玉5区 結果

枝野幸男(立憲民主党の代表)、牧原秀樹(自民党)と希望の党の対決として注目された埼玉5区(さいたま市西区、北区、大宮区、中央区、見沼区の一部)だが、当初予想されたように枝野幸男と、牧原秀樹の一騎打ちとなった。
立憲民主党は勢いがあり、選挙区にほとんど帰れないながらも全国的な知名度もあったおかげか、結果としては早々に当確がでる万全の選挙戦となった。

他の候補、以前の勢いがあった選挙のデータを比較してみよう。

2017年衆議院議員選挙の結果
牧原秀樹 77,023 (37.12%) (惜敗率64.88%)
枝野幸男 119,091 (57.40%)
高木秀文 11,379 (5.48%) (希望の党)
当日有権者数 382,208
投票率 54.29%

今回の選挙では、立憲民主党の勢いに乗った形で、枝野幸男が小選挙区で勝利したが、この傾向は民主党に勢いがあった2009年の状況に似ている。

2009年の選挙は
牧原秀樹 85,139 (37.68%)
枝野幸男 130,920 (57.94%)
佐々木正子 5274 (2.33%) (幸福実現等)
当日有権者数 342,355
投票率 66.00%

有権者数、投票率も違うのに、得票率自体は2017年と2009年で、枝野幸男と牧原秀樹はほとんど同じという結果になっている。
2009年は民主党の勢い、2017年は本人の全国的な知名度と立憲民主党の勢いで勝利したと言えるだろう。

大きな違いは投票率で、雨の影響があったかもしれないが、2017年は10%強も投票率を下げている。

この投票率の分母を投票数ではなく、有権者数で出すとこのようになる。

2017年
牧原秀樹 20.15%
枝野幸男 31.16%
高木秀文 2.98%

2009年
牧原秀樹 24.87%
枝野幸男 38.24%
高木秀文 1.54%

このように、投票率を下げていることもあり、両者の支持数自体はかなり落ちていることがわかる。
特に枝野幸男の支持が民主党の勢いのあった頃と比較しても、かなり追い風だった今回の立憲民主党の勢いを考えるとだいぶ下がっているのは注目だ。

2017年衆議院議員選挙埼玉5区 終盤戦まとめ

2017年の衆議院議員選挙、全国的にも注目となった埼玉5区の終盤戦だが、どうなるかは最後までわからない。
もちろん、枝野幸男か牧原秀樹のどちらかが当選し、どちらかが落選するということだが、おそらくどちらかが落選しても比例代表では復活するだろう。

通常、枝野と牧原で各10万票程度。共産党が2万票程度。

選挙協力をした共産党の通常2万票くらいが期待できる。
全国的な知名度が高い。
あたりから、共産党と無党派の期待できる枝野幸男の優位という評価が一番単純だが、10月22日の投票日は雨のため投票率が若干下がる可能性があり無党派の動きが気になるところ。

2009年の状況と同等になると、15万票対9万票くらいの大差になる可能性があるが、希望の党がどれだけ取るかも問題になる。だが、希望の方は選挙区での活動がほとんどないような状況でもある。

後半の報道各社の分析をまとめた。
前半はこちら過去の選挙戦はこちら

10月18日 ブルームバーグ

「無所属なら私は今頃大宮でマイクを握っている」-。枝野氏は14日、選挙区を離れ都内で街頭演説を行った。党代表として全国を駆け回り、地元入りする時間はほとんどない。
・・・
自民の牧原氏は、過去4回の選挙でいずれも枝野氏に小選挙区で敗れている。ブルームバーグの取材に対し、地域住民らとのつながりは「私の方が深い」と自信を見せる一方、連日メディアに登場するライバルの存在に「テレビでヒーローになっている」と危機感を示した。

10月19日 埼玉新聞

5区(さいたま市大宮区など)では立憲民主代表の枝野幸男氏と自民前職の牧原秀樹氏が激戦を展開している。約4割の有権者が投票先を決めておらず、終盤の動きで情勢は変化する可能性もある。

10月20日 読売新聞
党代表として露出度が高い枝野が優位に戦いを進めている。枝野は立憲民主と共産支持層の9割以上をまとめ、無党派層の約5割に浸透した。組織固めを急ぐ牧原は自民支持層からの支持を7割超に伸ばし、公明支持層も手堅くまとめたが、無党派層に広がりを欠く。

10月20日 日経新聞

さいたま市選挙管理委員会によると、市内の衆院選の期日前投票者数(小選挙区)は19日までで10万9755人に上り、2014年の前回衆院選に比べて73%(4万6235人)増えた。

10月21日 夕刊フジ

立憲民主党を立ち上げ、左派メディアがヒーロー扱いしている枝野氏も、実は大接戦だ。自民党は「敵将のクビを獲れる」とみて、埼玉5区(さいたま市西・北・大宮区など)を「重点区」に指定した。
官邸関係者は「枝野氏の地元には、安倍首相が行くより、河野氏が行く方が効く。『リベラルをもってリベラルを制す』だ」と語った。

10月21日 報知新聞

立憲民主党の枝野幸男代表(53)は、選挙戦最終日の21日は神奈川、東京で計7か所を回り、ラストは自身の選挙区でもある埼玉5区のJR大宮駅前で演説を行う。

10月21日 夕刊フジ

立憲民主党の枝野幸男代表のおひざ元、埼玉5区(さいたま市西・北・大宮区など)に20日、野田聖子総務相と河野太郎外相が“殴り込み”をかけた。10・22衆院選で、自民党の牧原秀樹厚労副大臣を応援するためだ。「リベラル保守」を掲げる枝野氏に対抗するため、自民党が誇るリベラル派のツートップが選挙戦最終盤で送り込まれた。

2017年衆議院議員選挙、埼玉5区序盤戦での報道まとめ

埼玉5区の立候補者

埼玉5区の立候補者

今回の選挙区の中でも、立憲民主党、自民党、希望の党の対決で象徴的とも言われている埼玉5区。
実際は連続して選挙区での当選を続け、地道に地盤固めし、全国的な知名度もある立憲民主党代表の枝野幸男と、自民党で毎回比例代表での復活当選ながら現厚生労働副大臣の牧原秀樹の一騎打ちとなっている選挙区だ。

おおむね10月15日までの、報道各社のWebで読める記事をまとめた。

10月3日 時事通信

志位氏は、枝野氏が立候補する埼玉5区で共産候補を自主的に取り下げたと発表。枝野氏も共闘体制の再構築を急ぐ考えだ。

10月4日 産経新聞

新党「立憲民主党」から出馬する枝野幸男氏(5区)、山川百合子氏(3区)には、希望の党から“刺客”が送り込まれ、明暗が分かれた。

10月6日 時事通信

計80小選挙区で共産候補の擁立を見送り、立憲民主党や社民党の候補などに一本化した。立憲民主党の枝野幸男代表(埼玉5区)や長妻昭代表代行(東京7区)などの選挙区が含まれる。

10月6日 産経新聞

希望へ合流せず新党立ち上げへ動いた立憲民主党の枝野幸男と自民の牧原秀樹が5度目の対決。過去はいずれも枝野が勝利。一連の流れが両氏にとって吉と出るか、凶と出るか。希望新人の高木秀文が出馬予定。

10月7日 東京新聞

立憲民主の立ち上げで注目される枝野に、四選を目指す自民牧原、希望新人の高木が挑む。

10月8日 日刊スポーツ

枝野氏 … うちのカミさんは地元を私の代わりに回っているので

10月8日 産経新聞

公明党の山口那津男代表は7日、さいたま市大宮区のJR大宮駅前と埼玉県川口市のJR川口駅前で、駅利用者や支援者らに同党と自民党の立候補予定者への支持を呼びかけた。

10月10日 毎日新聞

特に希望は首都圏で積極的に候補を擁立。立憲の枝野幸男代表(埼玉5区)に対し「刺客」を立てるなど、三つどもえは関東地方だけで47選挙区中27選挙区に上る。

10月10日 NHK

自民党、希望の党、立憲民主党の3党の争いとなるのは、埼玉5区や岡山1区など15あります。

10月11日 産経新聞

今回の区割り変更で、1区(さいたま市浦和区など)のうち見沼区の一部が5区(同市西区など)に

10月11日 産経新聞
5区、2前職それぞれの始動

10月11日 東京新聞

自民前職、立憲民主前職、希望新人という構図は、三極争いの象徴とも言える。

10月12日 読売新聞

5区は、枝野が優位に立っている。

10月13日 産経新聞

その中で最も象徴的な選挙区とされる埼玉5区の行方は投票箱が開くまで予断を許さない。

10月14日 夕刊フジ

報道各社の情勢調査の中には「先行・牧原氏、追う枝野氏」というものもある。10ポイント近くも引き離されているのだ。枝野氏が勝っている調査もあるが、5ポイント以下というケースも。代表就任でメディアに露出しているが、序盤戦では「枝野氏=接戦、落選危機」なのだ。

10月15日 朝日新聞

5区は立憲代表の枝野がリード。

全国的な知名度では枝野に完敗の牧原だが、地元の知名度では枝野、牧原も同党。
枝野、牧原共に10万票前後を目標に、毎回2万票程度が期待できる共産党支持者が枝野幸男に入れるかどうかがポイント。
希望の党に民進党の支持者が流れる可能性もあり、予断は許さない。

埼玉5区のSNSは枝野幸男の圧勝

2017年の衆議院議員選挙における埼玉5区のSNS活用状況を見る。
状況は2017年10月10日午後1時頃調査。

Twitterフォロワー数
https://twitter.com/edanoyukio0531
63,800人

https://twitter.com/hmakihara
1,412人

Facebook フォロー数
https://www.facebook.com/edanoyukio/
3600人

https://www.facebook.com/HidekiMacky/
1900人

他に@LINEを使っている候補者もあり。

公式サイト
http://www.edano.gr.jp
http://hmacky.net

埼玉5区の有権者数は約37万人で、全国的な知名度の高い枝野幸男が、全国でのフォロワー数を稼いでいるとしても、数字だけで見ると枝野幸男の圧勝である。
それに比べて、全国での知名度はゼロの牧原秀樹は、投票は10万票近くあり、自民党支持者からの注目を集め、厚生労働副大臣になってもまだ、有権者数の1%に満たないフォロワー数。
一般の有権者がSNSなどを見ていないかがわかる事例でもある。

国政選挙の場合は投票率も上がるがそれでも50%がいいところ。20万人が投票するとして、そのうちの6割以上がSNSは見たこともない年齢層だろう。
若年層向けにSNSを使ったとしても投票に結びつくわけでもなく、立憲民主党Twitterアカウントのフォロワー数が一気に10万超えたこと含め、埼玉5区の情勢にはSNSは何の影響も与えなそうだ。